平和と名の付く旅団体と映画「宣戦布告」

平和と名が付き、海賊対策のための海上自衛隊のソマリア沖派遣に反対していたのにもかかわらず、自らが運営する旅客船のソマリア沖航行時には、護衛をしてもらっていたと産経新聞に報道された団体の主催するトーク・イベントが、新宿で開かれるというので、物見遊山に参加した。

その団体の代表とイラク人質事件で有名になったボランティアの高遠菜穂子さん、映像作家の森達也さん、精神科医の香山リカさんがパネルに討論会。集会では、まず、その団体が深く関わった9条教大会の映像が紹介され、そして、「9条と貧困」をテーマにトーク。観客との質疑応答も。

グローバリズムが悪い、日本では年間100名も餓死者が出る、だが、第3世界はもっとひどい、メディアの報道は間違っている、なぜみんな無関心でいられるのかとか、白熱した議論が。それはそれで、まあお決まりの筋書きだが。

私は、代表に対し「でも、貧困と安全保障の9条は別に考えた方が、武力に対しては武力しかないし、海賊からは守ってもらいたいと思うでしょう?」ときくと、代表は気まずい顔になりながら、それでもどうつながっているのか考えよう、と話しをそらして、また、禅問答に。

ところで、高遠さんは、メディアと戦争の問題になったとき、自らの人質事件で自作自演ではないと言い、それを報じた産経新聞の記者が未だに「訴えられても勝てる自信がある」と言っていることを話した。何でも官邸筋からの引用だからと。いざとなったら、引用のせいにして逃れるのが彼らの癖らしい。

彼女自身、自衛隊にはかなり馴染みがあると。それは通っていた小学校の学級の43人中41人が自衛官の家庭だったからだ。あの事件以来、なぜか米兵とはより親密になったとのこと。

自衛官が国内外の有事に何を為すべきかを考える時、打ってつけの映画が「宣戦布告」だ。原発のある沿岸に潜水艦が座礁。兵士が行方不明。艦から出て、何をしでかすか分からない。警察の特殊部隊が出動したが、バズーカ砲を持っているほどの敵なので対処できない。さて、それならば自衛隊を送り込もうと思うのだが、法律的な制約があり、手榴弾さえも使えない。え、そんな?と思うが、そのことは有事法制で話題になったこと。

9条改正は、軍備を増強とか縮小とか、軍がいいか悪いか以前の問題で、いざという時に、武器を使えるか、使えないかの根本的な問題に絡む。

平和であることを祈りながらも、いざ非常事態になったら、疑似軍隊の自衛隊に、ねえ、軍隊なんだから守ってよ、では道理が合わない。

最近JANJANに投稿したこの記事にも、同様のテーマを投げかけていますので、参考に。

「そうだ」と思う人は、クリックしてください。ランキングへ。
by masagata2004 | 2009-05-21 00:11 | マサガタな日々 | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : http://masagata.exblog.jp/tb/11023859
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by ruhiginoue at 2009-05-21 11:47
 既成事実を作って依存せざるをえないようにしてしまってから、政策に反対していたのに依存していると誹謗する古典的な手法を、まさか認めるのではないでしょうね。
 他の医学部誘致など市民の活動を潰して米軍基地跡に防衛医大をごり押しで建設し、そこに受診するしかないように市民を追い込み、反対していたのに受診していると誹謗したうえ、事故があろうと人体実験を患者にしようと、批判する奴は非国民だと罵った埼玉県所沢市のことを連想してしまいました。

 低予算の国策宣伝映画には警察と自衛隊と双方から怒りの声が。法制度の認識間違いと、簡単に鎮圧できる小集団に手こずる無能な集団として描き警察と自衛隊を侮辱。
 
Commented by masagata2004 at 2009-05-21 21:43
彼らもそんなに海事派遣に反対なら、別ルートを通るか、ツアーを中止するかすべきだったのです。十分想定できた事態でした。海事は駄目で、海保がいいという主張も変です。所詮は、平和という看板を立てた旅行会社だったというのが実態だったのでは。
Commented by ruhiginoue at 2009-05-21 23:12
 海賊は、国権による武力攻撃でも、テロでもなく、政治性の無い強盗なので、軍事力ではなく警察力であるべきで、「力」が足りない場合に装備や人員を「軍事」から「警察」が借用するものです。そうしたけじめを付けないから、専守防衛を否定しようする政治的意図を批判されるのです。
 そしてオバカ団体のお遊びでも、守るのは公的機関の義務です。どんな機関でも、バカが迷惑をかけることも前提にして設立運営されているのは常識です。
Commented by ??? at 2009-05-22 00:24 x
自分が死ぬことはこわくない。自分が死んだことによって(ころされたことによって)愛してくれた人たちが鬼となってしまうことのほうがずっとこわいです。
どうして、死刑反対論者と主張する人が国家間の問題となると人を殺す可能性のある軍隊を認めることになるのかわかりません。


人生は常に進歩していかなければならない


by マサガタ

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

カテゴリ

全体
プロフィール
自作小説
映画ドラマ評論
環境問題を考える
時事トピック
音楽
スポーツ
ライフ・スタイル
米留学体験談
イベント告知板
メディア問題
旅行
中国
風景写真&動画集
書籍評論
演劇評論
アート
マサガタな日々
JANJAN
スキー
沖縄

タグ

最新のトラックバック

映画「終戦のエンペラー」..
from soramove
【映画】バーダー・マイン..
from しづのをだまき
インサイダー
from 映鍵(ei_ken)

フォロー中のブログ

高遠菜穂子のイラク・ホー...
ジャーナリスト・志葉玲の...
増山麗奈の革命鍋!
*華の宴* ~ Life...
poziomkaとポーラ...
広島瀬戸内新聞ニュース(...
楽なログ
美ら海・沖縄に基地はいらない!

その他のお薦めリンク

ノーモア南京の会
Peaceful Tomorrows
Our Planet
環境エネルギー政策研究所


私へのメールは、
masagata1029アットマークy8.dion.ne.jp まで。

当ブログへのリンクはフリーです。

検索

その他のジャンル

ブログパーツ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

東京
旅行家・冒険家

画像一覧