映画「バーダーマインホフ」 テロリストと一体になれる映画

テロの良し悪しより、テロリストの心理とはどんなものかが、誰にでも理解できるような映画だった。

ストーリーは、1960年代、ベトナム反戦、帝国主義打倒などを掲げる極左の若者集団RAF(ドイツ赤軍)が過激なテロ活動を起こし、世間を騒がせる中、著名な女性ジャーナリストが彼らに共鳴し、仲間に加わりドイツや世界中で爆弾テロ・ハイジャックなどを繰り広げるという実話に基づくドラマ。

当時は、共産主義万歳、若者の過激な行動も一部の支持を得られた世相だったという。なんせ、日本でいえば全共闘時代だったのだ。ドイツならではのことでいえば、親世代に対する反抗心として、無関心で何も行動を起こさなかったからこそ、ナチスの台頭を許したという過去から、若者に限らず世間一般に理解があったのだということも如実に表されている。

もし、彼らのような若者がナチス時代に生きていたら、ヒットラーの野望は実現しなかったのかもしれない。だが、考え方を変えると、彼らこそ、ナチスのような党を率いて、独裁制の元、やりたい放題して、世界を悲劇の泥沼に巻き込んだのかもしれない。

ドイツとは、実に面白い題材を持つ国だ。得意な歴史を経験している。ナチス、東西分断、そして、映画のテーマとなったRAFのような過激なテロ集団。とっても精巧だが、過激な思想を持ち、過激な行動を起こしやすい人々なのかなという印象を持つ。

お堅い印象を持ちがちだが、映画の冒頭シーンにもあったようにヌーディスト・ビーチなんてのもあるくらいだから、意外にも開放的な面もある。日本放映用のぼかし入れは、残念だったけどね。

分かりやすくいえば、テロリストになる人々って、純粋過ぎるうえ、感情で行動をしがち。人助けしているつもりで、実をいうと自己顕示欲を満たそうとしているに過ぎない。だが、誰にでも、そんな面があって、そういう自分自身の一面を見つめる意味ではいい映画。

だが、年をとってくると分かる。世の中、そう簡単に変わらない。羽目を外すのが若者の特権というのは大間違い。どんなに若かりし時でも真面目な人が勝つ。右とか左とかではなく、結果的に善となることを目指すべき。

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by masagata2004 | 2009-09-02 22:32 | 映画ドラマ評論 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from しづのをだまき at 2011-01-27 12:09
タイトル : 【映画】バーダー・マインホフ理想の果てに
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