「自然エネルギー」と「脱原発」のイベント、連続参加報告

以下の記事は、すでに投稿したJANJAN記事より転載いたしました。

10月3日、渋谷区と新宿区をハシゴして2つの集会に参加した。

 まずは、渋谷駅から歩いて10分ぐらいのところにある国連大学のウ・タント国際会議場で開催された「ローカル自然エネルギー・気候政策 東京会議2009」。

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国連大学、ウ・タント会議場にて(撮影すべて筆者)
 冒頭に小林光環境省事務次官が開会の挨拶を述べた。鳩山首相が国内外で明言した2020年までに温室効果ガス25%削減(1990年比)実現に取り組み、環境問題に取り組むことと経済活動は協調関係にあると述べ、自らも10年前に自宅を太陽光やバイオマスを採り入れるなどした環境保護型のライフスタイルに取り組んでいると語った。

 その後、この会議で最も重要な役割を為すといえる環境エネルギー政策研究所(ISEP)の飯田哲也氏が講演をした。

 会議の主旨が、なぜローカルなのかというと、国からでは、自然エネルギー政策はなかなか進行していけないので、都市から改革を実行していく必要があるためだと述べた。他の先進国に比べ、大幅に遅れた自然エネルギー市場の開拓を都市から進めていかなければならないと力説した。昨今、諸外国では太陽光や風力の発電量や電力市場に占める割合は急速に増えているのにもかかわらず、日本は、ただでさえ少ないのに、それがさらに縮小している方向だと嘆くべき現状を説明した。

 技術的には勝っているほうなのに、なぜ、このように立ち遅れているのか、それは時代遅れの原子力発電に群がる既得権者が妨害し続けているからだという。その原発推進政策に異議を唱える人々が新宿区の明治公園内で開催しているイベント「10.3 NO NUKES FESTA 2009」にも参加した。
明治公園での脱原発イベント
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 会場には、7000人もの人々が集まって、六ヶ所再処理施設の稼働反対やMOX燃料を使うプルサーマルや山口県で計画されている上関原発建設の白紙撤回の訴えなどに聞き入っていた。政権交代により民主党の鳩山政権で連立を組んだ社民党の福島瑞穂氏も参加。民主党は原発推進だが、社民党は反原発の立場だ。今後、25%削減の目標を実現するに当たり、自然エネルギーの推進と共に、原子力の推進が復活しかねない現状を踏まえ歯止め役になることが期待される。

 原発は発電に当たり温室効果ガスを出さないので推進すべきだという意見があるが、実際のところ、その効果はあるにしても、せいぜい2-3%ほどで、それ以上に事故や廃棄物処理などで膨大なコストが伴い、結果的には温暖化以上の負担を人類が背負うことになるという。

 イベント開催の前日、フランスの原発に関するドキュメンタリー番組を筆者は見て、大変な衝撃を受けた。フランスは原発推進国で電力における依存度は80%と極度に高い。また、核廃棄物の再処理でも先頭を行っており、ノルマンディー地方には、ラ・アーグ再処理工場がある。そこには、解体不可能な施設があり、今後、数千年、人間が立ち寄れないほどに汚染された施設が存在するという。温室効果ガスを出さないといって、そんな子々孫々に至るまで放射能の恐怖と背中合わせの生活を送らなければいけなくなることが、果たして、地球に優しいといえるのか、考え直すときだ。

 やはり、そうなると化石燃料も使わず、また、ダムのように土地を破壊せず、原発のように危険のない代替エネルギーといえば、それは太陽光、風力、地熱、バイオマスを使った自然エネルギーしか考えられない。それは温室効果ガスを減らすだけでなく、新たなる市場と雇用を生み出しており、その実績もある。

 ドイツでは、すでに太陽光や風力で1990年比25%の温室効果ガス削減を実行している。欧州の都市や自治体の中には、100%自然エネルギーでの発電に成功している実例もある。また、自然エネルギーは、エネルギーに対するアクセスを持たない世界人口の3分の1にあたる人々に安いコストで供給でき、人々の生活向上に大いなる貢献ができる。

 やろうと思えば、技術的に可能なのだ。後は、目標を立て、実行に向けて手綱を携えればいいだけの話しである。

 さて、筆者は明治公園のイベントの後、再び、国連大学に戻った。欧州などの成功例と実現を可能にする政策を説明する講演やパネルの後、閉会となった。
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 閉会の弁では、会議で採択された宣言文が読まれた。以下が、その主旨である。

*地方自治体は、地域の自然エネルギーを促進するキープレイヤーである。
*地方自治体は、自然エネルギーの様々な有効性に着目する。
*地方自治体は、環境に責任を持つ者としての指針を求める。
*地方自治体は、自然エネルギーを促進するための枠組みを国に求める。

 さて、会議の中ではパネリストの中から、聴衆に「市民個人として何をすべきと思っているか」という問いかけがあった。

 筆者は手を挙げ、「最近、洗濯には洗濯機を使わず洗濯板を使うようにしている」と答えた。

 また、会場では述べなかったが、筆者は、これまで学んだ地球環境問題をテーマに、それを分かりやすく説明する小説を書き上げた。環境保護運動家と企業の間の闘争を物語にして、問題の構造を浮き彫りにしたもので、より多くの方々に知って貰えるよう自らのブログ上に公開している。是非とも、読んでいただきたい。

 小説で地球環境問題を考える

 これからは、トップダウンではなく、都市や自治体、そして、個人が動いて国や世界を変えるようなボトムアップの時代になったのではと、つくづく思う。
by masagata2004 | 2009-10-07 20:01 | 環境問題を考える | Trackback | Comments(0)
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