映画「パッチギ Love & Peace」 在日と芸能界 

井筒監督の日本における在日問題をあからさまにえぐった作品。青春とか娯楽ではなく、政治的な思い映画だなあ、と思ってしまう内容。

難病を患う甥のため、芸能界入りをした在日の若い女性が、芸能界における在日の微妙な立場を知り、苦悩しながらもトップへと登りつめいく。だが・・・

芸能界には、いわゆる在日朝鮮系とか在日韓国系の人々が多いといわれる。有名な例は、和田アキ子、松坂慶子、小泉今日子、岩城晃司など。どうして?って思われるかもしれないが、実に簡単。就職差別がないからだ。出身を公にさえしなければ、芸名のイメージで売り込んでスターへと登りつめていけるのだ。

日本における在日と呼ばれる人々に対する差別問題は、ちょくちょく耳にしたり、体験したりする。昨今では、外国人参政権問題で、あらためて右翼側のやり玉になっている。筆者は以前、こんな記事を書いて、この問題が、かつてのドイツのユダヤ人差別と似ている危険な兆候だと記したことがある。

結局のところ、差別する人々はされる側の気持ちをよく理解していない。理屈で理解しているつもりでありながら、心から理解はしていない。

そういうところを、浪速風に実にストレートに、お得意の喧嘩とボケを交えて、表しているのが、この映画の凄いこところ。

映画の中で、「大和撫子の役を朝鮮系の人が演じるのはね」という台詞があったが、私はそういうのって構わないのではと思う。例えば、ハリウッド史上の名作「風と共に去りぬ」では、主役のアメリカ南部の農場主の娘をイギリス人女優が演じた。映画の中では南部訛りの英語を話して、一貫して気性の激しい南部女性を演じきった。だから、いいじゃん、映画の中で大和撫子を演じきっても。

また、最後のクライマックスのシーンで、軍部礼賛の映画の宣伝主旨と違う発言を主演女優がしてしまうところは、芸能界を皮肉っているなと思った。考えてみると、空気読まず、「私にはこの映画が理解できませんでした」というのもありかなって。逆にいえば、理解できないまま、それでもしっかりと主役のキャラを演じきったなら、それこそ大女優だ。

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by masagata2004 | 2010-01-04 16:01 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)
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