映画「スラムドッグ・ミリオネア」 これが世界の現実

インドを舞台にしたスラム育ちの青年がクイズ番組で大金を獲得できた理由を、彼のこれまでの生き様を通して描く。

この映画は、スラムの子供を映画に使って、また、インドの恥部をいたずらにさらけ出しているということから、批判を受けた作品だが、観てみると作品としては実に出来がいい。現実味のある出来事と共に見事な娯楽作品に仕上がっている。

クイズ番組で正解を答えられたことが映画の主題ではない。むしろ、スラムで育つという過酷さをまざまざと描き出していることが主題なのだろう。

以前、世界を100人の村にしたらという話しが流行したが、世界の大半は貧困に喘ぎ、半分は飢えているという現実が知らされている。

映画の中では、スラムの子供を捕まえ、乞食にして金を集め、ひどいのは子供を失明させ、できるだけ同情を引かせ金を集めさせようというマフィアが出てくる。これは、よく聞く話しで、知っている人でパキスタンに行ったことがある人が、路上で手足を切られ物乞いをしている人を見たという。

彼らのおかれた貧困とは絶対貧困といわれるレベルで、そうしないと食い物さえ手に入らないという段階にまで追い込まれているのだ。

しかし、なぜ、そんなことが起こるのかというと、実をいうと食料も富も世界のほぼ全ての人を満たす分だけあるのに、極少数の人が独占しているという状態が、膨大な貧困層を産み出しているといわれる。

全世界の人口20%が、世界の富の80%を牛耳っているとされる。また、発展途上国では、国内における富の偏在が極端である。それによりエリート階級に富を牛耳られ、国民の多数が貧困状態に追いやられている。そして、貧困に陥ると、まず、教育が受けられない。したがって、彼らは、高等な知識を必要とする高収入の仕事に就けないから、貧困のまま、その子供も同様の運命を辿る。そこから抜け出させるのは極僅か。

根本的な問題解決法としては、富の偏在が起こるシステムを変えること。だが、システムを変えるには、政治を変えなければいけないが、その政治の中枢はエリート階級の支配下にある。彼らは、政治の他、メディアを含めたあらゆる権力を握っていて、ものごとの本質を分からないようにしている。実に巧みに。

したがって、この問題が解決される見込みは絶望に等しい。すぐにはね。

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by masagata2004 | 2010-05-01 21:03 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)
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