広河隆一著「暴走する原発」と2度目の福島除染ボランティア

あの3.11が起こり大原発事故が発生。その直後、ネットでジャーナリストの広河隆一氏がガイガーカウンターが入手できないので、貸してくれる人を探していると知らせていたので、私が持っているガイガーカウンターを提供した。広河氏が求めていたのは、1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)まで計測できるというもので、たまたま私がそれを持っていた。氏は100マイクロシーベルトまでのものしか持っていなかったという。

そのガイガーカウンターは3年前、私が横須賀に配備された米海軍原子力空母見学のため買ったものだった。詳しくはこの記事を。しかし、皮肉にも、それは、自国の原発の事故のために役立つことになってしまった。

広河氏にそれを貸してから4ヶ月が経った7月、私が福島に除染ボランティアに参加することになったので、その際に必要なので返して貰えないかとたずねると、氏はすでに新しいのが購入できたので、是非とも、返したいと互いに丁度よいタイミングで再会した。氏は、とても役に立ったと礼を言い、そのお礼としてサイン入りの氏の近著を渡してくれた。
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最近になって、それを読み終えた。そして、それは、福島で2度目の除染ボランティアに参加した直後である。ボランティア参加に関しては後述する。

さて、本の内容だが、今年5月時点の福島原発事故による被害の状況と25年前のチェルノブイリ原発事故との比較から今後を予想したものだ。広河氏は、チェルノブイリの時は原発問題にはさほどの関心はなかったものの、それ以来、何度もウクライナやベラルーシを訪ね、事故の被害をつぶさに追っていったという。

福島では年間20ミリシーベルトを被ばくの許容基準としているが、チェルノブイリでは5ミリシーベルトまでにしているという。また、チェルノブイリから100キロほど離れたキエフでは、事故があった年の5月から9月の間、子供を疎開させていたそうだ。

事故による放射能は、旧ソ連圏のみならず、欧州全体に広がり、北はスウェーデン、南ではイタリアやトルコまで広がり、家畜や農産物に深刻な被害を与えた。

特に被害がひどかったのは、ベラルーシで、事故後、通常では滅多にみられない子供の甲状腺癌が急増して、以前の数百倍にもなったという。農産物や牛乳の安全基準も、やも得ず引き揚げられ、また、汚染した牛肉などは、汚染されていないものと混ぜて流通させるようなことをしたという。

現地の専門家は、除染のために土壌の表面を削ることはあまり効果がないという。それは、ある箇所を削っても、別の場所から風に乗って放射性物質が飛び移り再び汚染することになるのでいたちごっこだからだ。唯一の方法は、汚染された地区から住民を避難させることであると。

その箇所を読んで、11月12日に参加した福島での除染ボランティアのことが気掛かりになった。
福島県の伊達市の伊達市役所が集合場所であった。市役所の入り口には、放射線の計測表示板が置かれ、近くでは農産物のモニタリング受付がされていた。
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1回目の7月では小学校だったか、今回は民家の庭の除染であった。小学校の時と同様にショベルカーでは削るのが難しい法面を鍬などを使い削り取っていく作業である。作業のため、口を完全に覆う作業マスクが全員に提供された。季節も秋が深まり、作業には大変適した環境で、実にはかどった。ボランティアも十分な数だけ集まり、かなり除染ボランティアが認知されたことがうかがい知れた。

一緒に参加した人の中には、栃木県の那須からの人がいて、そこも同様に汚染地帯ができていると言った。なんでも3月16日には放射線量が3マイクロシーベルトを記録したという。

民家は農家で、周囲には田畑や柿農園が広がっていた。
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子供が住んでいて、その子供たちの住む家の裏手では、7マイクロシーベルトを記録するような場所があり、ぞっとしてしまった。本来ならレントゲン室のような環境に子供が住んで食事をしたり、土の上を走り回ったりしているのだ。除染は大事だが、まずは、疎開をさせるべきだと思った。

なんにせよ、チェルノブイリのような健康被害に遭わないで欲しいと思う。今すぐには発生しないものの、数年後は分からない。

作業が終わった後、除線により線量が1マイクロシーベルトほど下がったことが報告され、その日の私を含めたボランティア参加者の積算被ばく量が7マイクロシーベルトだったと伝えられた。また、翌日の朝に原発担当相の細野大臣が作業に参加するという告知がされた。細野大臣は、7月のボランティアで顔を見た。詳しくはこの記事で。
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うまいタイミングで、今回も同じボランティアに参加することになったのだが、私は翌日の参加は見送った。参加することができたなら、是非とも子供たちの疎開と原発の是非を国民投票にかける法案を通してくれと訴えたかった。ちなみに、私は今年の12月、東京都で実施される予定の原発の是非に関する住民投票条例請求の署名受認者になった。これを皮切りに国民投票実現へと取り組みたい。活動について詳しくお知りになりたいならば、このサイトを。

原発の今後について、国民が直接決めるようにしなければならない時期に来ている。

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by masagata2004 | 2011-11-13 20:59 | 書籍評論 | Trackback | Comments(0)
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