映画「チャイナ・シンドローム」 彼らは変わらない

ジェイン・フォンダ主演の1979年のアメリカ映画。

ジャーナリストの若く美しい女性が、原発の取材に来る。取材班と共に制御室をガラス越しに眺めらえる部屋に案内された時、建物を揺らす程の大きな振動が起こった。その様子をこっそり撮影したフィルムを専門家に見せると「チャイナ・シンドローム」と呼ばれるメルトダウン現象が起こりかねない大事故が起きていたということを知らされる。

取材の前に、ジャーナリストが、現場解説のナレーションをするシーンでエネルギーの自給(Self-sufficiency)というのをSelfish(自己中心)と言い間違えるところが、原発業界の体質を浮き彫りにした伏線のように聞こえる。

まさに、自己中心的な業界の貪欲さ、エゴ、そして、大事故になったら福島で起こっているような大損害が出るのは分かっているのに、目先の利益ばかりしか目に入らない人々の愚かしさもえぐっている。

何でも、この映画の製作で、原発製造大手のGEは、ジェイン・フォンダが出る番組のスポンサーを降りると圧力をかけてきたという。

映画は、当時大ヒットした。それは、上映から2週間後、スリーマイル島でのメルトダウン事故が起こったため、人々が原発事故に対し関心を持ったからだ。アメリカはスリーマイル島事故以来、商業用原発はいっさい新設していない。

日本は、スリーマイルやチェルノブイリの後でも、原発を推進し続け、ついには世界第3位の原発大国となったが、結果、福島のような破局を迎えた。だが、原発業界の体質は、福島から1年が経った後も変わっていないようだ。

映画の中では、原発のポンプの構造に欠陥があると分かっているのにもかかわらず、資料を捏造し、問題がないと押し通し、それを告発しようとする作業員を殺そうとする。それも、電力会社が経費節減と新規原発の建設認可を得たいがためであった。

今月になってフル稼働となった大飯原発3号機と4号機でも同じことがいえる。電力が不足しているはずはないのに、不足しているとうそぶき、そのうえ、原発の真下に活断層があるかもしれないのに調査をしない。再稼働は、国民生活を守るためではなく、電力会社の経営を守るためだ。

しかし、どうして彼らは考えないのだろう。万が一、事故が起きれば東電をみれば分かるように、彼らは経営どころではなくなるのだ。それも多くの人々を巻き込んでだ。

それは、エゴというものではなく、凄まじいまでの愚かしさとしかいいようがない。

ちなみに、大飯原発の活断層に関しては以下のサイトを参照に。

大飯原発直下の活断層を直ちに調査せよ

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by masagata2004 | 2012-07-15 15:24 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)
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