沖縄で体感する真の民主主義

先週、沖縄に行った。海水浴に行って来たわけではない。民衆の戦いを観て、また加わるためだ。
これについては、この沖縄カテゴリーを読んでいただけると分かると思う。

場所は、今一番ホットな東村高江。ここは、米海兵隊の北部訓練場の一部返還に伴い、交換条件とした6つのヘリパッドの建設が進むところだ。

そもそも返還地は、米軍が使用不可能となったところであり、また、新しい基地にはオスプレイという騒音と欠陥で問題となった機種が配備されるため、高江に住む住民の生活が脅かされ、ノグチゲラなどの絶滅危惧種の環境への破壊が予想される。

そのため、県内外の多くの人々が反対運動に参加している。

問題となっている現場は、N1裏と呼ばれるところ。この地図を見てもらうと分かりやすいのだが、N1の丸2つが現在、森の中で建設が進んでいるヘリパッドの地点。
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N1裏は、それを横切る点線の下の道と交わるところ。そこに反対派の人々は座り込みテントを張っている。
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実をいうと、ここは、今年の7月中旬まではこんな感じであった。
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なぜ、大きなテントが張られ、より多くの人々が集うようになったかというと、N1の点線の上の入り口から、工事車両が入るようになり、その工事車両が、別のHとGの地点に移動するための通過点としてN1裏が狙われているからだという。

7月下旬まで、N1表といわれた点線上の入り口には、座り込みテントが張られていたが、機動隊により排除され、現在は警備員で厳重に固められている。以前と、現状の写真の比較。
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さて、N1裏テントでは、



農道上の入り口と、森の中の工事用道路に続く裏口には、このような貼り紙をしている。

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N1表の排除の前には、立ち退くようにという貼り紙がされたため、今回はそれを一切受け付けず、代わりに、自分たちに立ち退く道理がないことを示している。

テント内では、毎朝、集会が行われ、現状報告がなされている。反対抗議運動は、テントの座り込みのみならず、工事用車両を道路を塞ぎ、止めることも同時に行っている。
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運動のリーダーの山城博治氏曰く、この直接行動は、キング牧師やガンジーと同様に、非暴力不服従の形式をとっている。また、法に違反する行為も含める可能性もあるとのこと。悪法に従っていては、それにより取り返しのつかない事態がまかり通って、人権侵害がさらに進む可能性もあるからだ。

それは、キング牧師がアメリカ南部の人種差別のひどいところで、白人しか入れない場所に入り込み、そのような法律を破って逮捕投獄されながらも、違憲で不道徳な法律を変えた手法に通ずる。

沖縄では本土復帰時代以前から、米軍基地建設反対運動で、訓練地に発煙筒を持って入ったりして、新施設建設を止めた歴史があるという。

法治国家だから、何でも法に従えばいいというものではないというのは、過去の歴史が物語っている。法を破ることにより、その法律が変わり、社会が前進することもある。そういえば、戦前の日本で、大正時代に婦人参政権運動家の市川房枝が、男性しか参加が許されなかった政治集会に入り、そこで逮捕され、その後、それが女性も参加可能になるように法改正をなし得た歴史がある。

この高江と同様に、沖縄では辺野古の海を埋め立てる新基地建設の工事に対して、県が、埋め立て許可を巡り、承認を取り消して、国と係争になっているが、それも、その精神の表れだ。裁判では、県に不利な判決が出される可能性が強いが、その後でも、あらゆる手段で建設阻止をすると県側は述べている。地方自治により、中央集権国家の圧政に対抗するのである。それは、沖縄のみならず他都道府県の学ぶところとなる。

法や権力に準ずるべきだ。お上のいうことに従うべきだとすれば、ナチスのような独裁制をしかれたら、それで世の中は終わりである。国家の暴走をふせぐ、ストッパーが必要なのである。

民主主義の根本とはそんなものだと思う。

ついでに、この運動にはアメリカの退役軍人の人々も参加。工事車両の阻止行動にまで参加するほど熱を上げている。Veterans for Peace(平和のための退役軍人の会)といい、先月、高江と辺野古の新基地建設に反対の決議を出した団体のメンバー達である。
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イラク戦争やベトナム戦争を経験して、政府に騙された経験があるという。

アメリカこそ、米軍基地で沖縄を苦しめながらも、市民不服従直接行動や地方自治の精神が強い社会である。それで、皮肉にも両者は連携してしまったのだ。

沖縄に来て、日本人すべて、いや世界中の人々が学ぶべき精神だろう。

やんばる東村 高江の現状
by masagata2004 | 2016-09-06 11:47 | 沖縄


人生は常に進歩していかなければならない


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