米大統領選トランプ勝利に関して思い出すこと

実業家のドナルド・トランプ氏が、元大統領夫人のヒラリー・クリントン女史を破り、第45代大統領の就任が決定した。正確にいうと、これ以外に、ゲリー・ジョンソン(リバタリアン党)とジル・ステイン(緑の党)という候補者がいたのだが、二人は討論会にも参加できないほどの冷遇。小選挙区二大政党制の元、二者択一しかないアメリカの選挙制の元では、日本の共産党や公明党のような少数政党の人が大統領になることも、議席をとることも非常に難しい状況。

なにはともあれ、暴言振りまき、人種差別主義、性差別主義、反移民、反イスラムを掲げる傲慢な男が大統領に就任することになったのだけど、これは、かねてから予想できたこと。世論調査では拾えない隠れ支持者がいたのだから。

しかし、私は、こうなることを20年前から予想していた。20年前は確か、共和党の予備選で、パット・ブキャナンという人物が過激思想で物議をかましていたが、ちょうどその時、私はサンフランシスコの大学の学生だった。アジア系の学生が、「あんな奴が大統領になるなんて」と不安を露わにしていたが、共和党の代表候補にさえなれず、選挙結果はクリントン女史の旦那さんである現職が続投。

大学では、二大政党への不満を先生が話していて、民主も共和も似たり寄ったりで、だから、投票率は低いんだと。どっちに入れても同じなら、外出していくなんてばかばかしい。ましてや、日本と違い平日に投票日があるから、仕事を休まなければならない。平日投票制度は、19世紀に日曜の教会の後、汽車に乗って投票所に行かなければならない時代の名残だとか。

ついでに日本と違い、投票にいく前に、有権者登録をしなければならない。選挙の年になると、道に立って「Register to Vote」と呼びかける人が目立つようになる。
でもって、こんな面倒なことが投票率を押し下げ、そして、この制度はトランプを嫌う非白人が投票に行きにくくするからくりを生み出している。つまり、不法移民は当然投票をできないが、黒人やラテン系の人々は、意図的で複雑なプロセスで門前払いを食らうことになるのだ。そして、今年は、そういうことを禁止する法律が無効になった初めての選挙なので、さらにあからさまになったとか。

トランプの勝利に関しては、白人の人種差別意識が影響したというが、もうそんなものは存在しなくなったのではと思われがちだが、そんなことはないということを留学時代に思い知った。いくつか、トランプ現象を予感するエピソードを紹介したい。




大学時代、同じ大学に通っていた日本人の女子留学生が、アメリカ人の男性と結婚したが、その人がトランプみたいな人であった。

彼は、確かに人種差別はいけないが、と前置きしながらも、奴らは劣っているのだけど、それを国家がかわいそうだから守ってやっているんだと述べていて、それに対して、周囲の白人が頷く場面を目にした。日本人女性と結婚しているのだから、人種偏見はないのかと思いがちだが、それが黒人やラテン系移民に対してはかなり違う。

彼の場合、高校時代、都市部の黒人の多い高校に通っていたため、そこで少数派としていじめに遭い退学、自宅学習で大学入学の資格を得たので、そういうトラウマから、そいういう考えになったのだが、彼のような考えは実に一般的だった。映画「フリーダム・ライダー」を観るとその体験が共有できる。

黒人で真面目に頑張り、実績を積み上げ、オバマ大統領のようになる人もいるけど、過激なことを言ったりして、同族の評判をおとしめ「差別されても当たり前」といわれるようなタイプの人もたくさんいるのも事実。

最近、黒人が警官に射殺される事件が問題になっているが、それも隠れた事情として、黒人の方が犯罪率が高く、また、警官への対応が他の民族と違い、攻撃的だから起こりやすいということがある。

事実、黒人で、特に教養のない人は、その傾向が強かった。また、黒人は、自分たちが奴隷制や人種差別政策における歴史の被害者だという意識が強く、それをカードに反社会的な振る舞いを当然と思っていて、それが対立を巻き起こしているように思えた。

メキシコ系移民に関しては不法にいるから犯罪を生活の糧にしている以外に、貧しいくせに子沢山。それも10代の女性が子供を何人も産む。彼らの価値観なのだけと、いくらなんでも無理がある。それに英語を話さない。農場などに行って、英語が通じないことに出くわした。

これらを悪いといって糾弾するつもりはないが、トランプのような顛末を迎えるのは必至だと思えた。

はっきりいって、アメリカは多民族が融合した豊かで民主主義の社会というわけではない。多民族だが、自由競争社会で格差は大きく、民主主義は形骸化した社会。

アメリカで一番親しかった白人の友人がいっていたことも思い出す。「共和党は金持ちの政党で、民主党は、庶民の味方の振りをして金持ちの政党」だと。

アメリカ万歳の時代は終わったね。

by masagata2004 | 2016-11-14 16:34 | 米留学体験談


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