映画「ミュンヘン」 恐ろしく暗いイスラエル批判の映画

それもユダヤ系のスピルバーグ監督によるもの。1972年のミュンヘン・オリンピックの選手村でイスラエルの選手が人質となり、殺害される事件を発端に、イスラエルが事件に関連する重要人物の暗殺を企てるという実話に基づく話。冒頭、その人質事件を昨年他界したABC記者のピーター・ジェニングス氏がリポートする場面があり、時代を大いに感じさせる。

主人公の暗殺者を追いながら、人間が憎しみ合い、血を流し合うむなしさを表しているような映画。ただはっきりいって、暗くてグロテスク。イスラエルとパレスチナの苦しみを表しているのだが、もっとパレスチナ人の気持ちというものが分かるような場面があってもよかったのではないかという気がした。やっぱりイスラエルよりかなという感じがした。

ドイツとイスラエルの関係も、この映画の中で微妙に投影されてくる。これは、日本と中国の関係と似ているところがある。贖罪意識と過去の清算という重い課題があり、相手側の不正義を追求できない。結局のところ、かつての被害者が加害者へと変身していってしまう悲しい歴史の現実。

憎しみと暴力からは、何も生まれないというメッセージなのだろうか。ただ、今更分かりきっているのに、どうしてこうも人間は愚かなことを繰り返すのか。最後の合成画像は、あの70年代当時と現在とのつながりを強く訴えている場面。

ただ、私はあんまりおすすめしない。ここ最近、暗い映画やドラマを見過ぎているせいなのか、こういう重い映画には、考えさせられるといより、暗い気分になるだけとしかいいようがない。先週末は、ヒットラーの伝記映画のDVDを見た。後日、このことを書こうと思うが、とにかく重苦しい。ただ映画が重苦しいだけでなく、現代の現実と重なり合うところがあるから重苦しく感じるのかも知れない。そういえば、チェイニー副大統領が散弾銃で人に怪我を負わせたとか。単なる事故だったのだろうが、何かを暗示させてるような。
by masagata2004 | 2006-02-14 00:16 | 映画ドラマ評論


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