筆の弱った似非保守メディア

はっきりいってジャーナリズムなんてかなぐり捨てている某似非保守メディアだが、なんだか、以下の記事を読む限り、どうも元気がない。時勢を意識したのだろうか。

とりあえず、印象的な部分を拾って、いろいろと文句を言ってみようと思う。

米紙「麻生たたき」社説 NYタイムズとボストン・グローブ

中韓主張うのみ
 【ワシントン=山本秀也】歴史に絡む麻生太郎外相の発言に中国が批判を強めるなか、米国のリベラル系有力紙が社説で中国に同調し始めた。いずれも南京事件や慰安婦問題などの史実に関して、中韓の主張をうのみにしたうえで、麻生氏に「誠実さも賢明さもない扇動的な発言」(ニューヨーク・タイムズ)「右翼」(ボストン・グローブ)といった非難を浴びせている。
 「日本の攻撃的な外相」と題したニューヨーク・タイムズの社説(十三日付)は、日本の統治下で台湾の教育水準が引き上げられたなどとする麻生氏の発言を引用して非難。さらに、史実に言及した部分では「朝鮮の若い女性を集団で連行し、性的奴隷とした」「南京の市民数十万人に対する虐殺」など、中韓の主張をそのまま伝えた。
 同紙は歴史問題にとどまらず、中国の軍事力を「かなり脅威になりつつある」とした麻生氏の発言も取り上げ、「すでに難しい状況にある日本の対中関係をことさら刺激した」と論評した。このなかで、同紙は「中国が日本に脅威を与えたという最近の記録はない」とまで断定し、米政府すら懸念を強める中国の軍備増強や原潜による日本領海の侵犯事件などを完全に無視した。
 歴史、安保の両面で麻生氏を非難したこの社説は、結論として「麻生氏の外交センスは、その歴史センス同様に片々たるものにすぎない」と断定した。
 一方、ボストン・グローブはこれに先立つ八日の社説(電子版)で、「タカ派外相」などの形容詞つきで麻生氏の台湾統治や靖国神社参拝に関する発言を取り上げ、「日本政界の右派」への警戒を呼びかけていた。
 同紙は靖国神社に関して、A級戦犯が「埋葬されている」と述べるなど、中韓の主張以上に、基本的な事実確認をおこたっている。また、歴史教科書についても「占領下の中国、朝鮮で日本軍が行った虐殺を洗い流すため」と誤った認識を示し、複数の教科書で意図的な改定が行われているかの印象を与えた。
 ニューヨーク・タイムズなどの米リベラル派主要紙は、これまでにも小泉純一郎首相の靖国神社参拝を強く非難する一方、日米安保体制の強化には批判的な立場をとるなど、日本に関する多くの問題で中国寄りというべき論陣を張ってきた。
 ワシントンの日本大使館によると、ニューヨーク・タイムズの社説に対して、日本政府はニューヨークの総領事館を通じた反論を準備している。- 2月16日3時3分更新


(1)「朝鮮の若い女性を集団で連行し、性的奴隷とした」「南京の市民数十万人に対する虐殺」など、中韓の主張をそのまま伝えた。

待ってましたというところですが、真っ向からそんなものなかったという風には否定はしてない。否定できないことぐらい、そもそもから分かっていただろうに。従軍慰安婦に関しては日本政府も認定しているし、南京虐殺に関していえば、「数十万」という規模を問題にすることが多いが、これは日本でも客観的に認知されている数字である。このことに関しては、左側下の検索で「南京」と書いて検索された記事を読んでいただければ、いろいろと参考になると思う。後日、このことに関して別カテゴリでも詳しく述べようと思うが、この似非保守メディアも堂々と否定できず、「中韓は大袈裟だ」という印象を与えることだけに終止したのか。ちなみに中国は「数十万」なんて主張じゃないと思うけど。でもって、ニューヨークタイムズに限らずワシントンポスト(2001年2月)なんかでも「推定犠牲者数10万人から35万人」とか書いています。

(2)、同紙は「中国が日本に脅威を与えたという最近の記録はない」とまで断定し、米政府すら懸念を強める中国の軍備増強や原潜による日本領海の侵犯事件などを完全に無視した。

これは、まあ当たっているといえばいえるが、ただ、「脅威」というのは見方次第といえる。ちなみに「米政府すら懸念を強める」というのは、正しくないと思うのだが。

(3)、A級戦犯が「埋葬されている」と述べるなど、中韓の主張以上に、基本的な事実確認をおこたっている。

これは、確かに間違いだ。だが、「合祀されている(enshrined)」とか書き換えても、印象が大きく変わるわけではないと思うのだが。

(4)、歴史教科書についても「占領下の中国、朝鮮で日本軍が行った虐殺を洗い流すため」と誤った認識を示し、複数の教科書で意図的な改定が行われているかの印象を与えた。

「つくる会の教科書」だけを見たらそれは大いに言えるのだが、確かに「複数」というとそれ以外の教科書もということになる。だが、昨年の検定では、他の教科書でも以前に比べ「強制連行」「従軍慰安婦」の記述がなくなるなど、後退した内容となっている。だから、この部分に関しては、米紙の社説は正しいと思うのだが。

(5)、日米安保体制の強化には批判的な立場をとるなど、日本に関する多くの問題で中国寄りというべき論陣を張ってきた。

それがどうして「中国寄り」になるのかな。まあ、どういう感じで批判したかにもよるが、ただアメリカの主要紙が自国の国防論に関して、中国寄りになるなんて信じられないな。それは、自国の国益と照らして日米安保体制を論じていると思うのだが。だからこそ、NYタイムズは、大量破壊兵器の証拠が十分でないことをイラク戦争前ろくに検証しなかったんだろう。
ただ最近、米政府も日本がアジアで孤立することにより、日本の影響力が低下することに懸念を示しているとか。

(6)、ワシントンの日本大使館によると、ニューヨーク・タイムズの社説に対して、日本政府はニューヨークの総領事館を通じた反論を準備している。

まあ、反論すれば、かえって揚げ足取られるような。特に戦争責任のところで反論すると、さらにまずいことになる。そもそもこれまで周辺国と歴史の共同研究を同じ敗戦国のドイツみたいにきちんとやって、それを歴史教育に反映させるなどの実績がない日本は、むずかしい立場におかれる。相も変わらず、加害責任を曖昧にし続け、そのくせ自国の原爆なんかの被害を声高に叫ぶと言った印象を与えればどれだけ、国益を害するか。

ただ、この似非保守も自らの似非保守ぶりに限度を感じ始めたと思う。よく見られるイデオロギーと事実認識織り交ぜ一辺倒からトーンが下がった感じだ。これまでは、一種の内輪受けですんだのだが、中国で反日暴動が起き、日本にとっても切実な外交問題となれば、安易なことを言いにくくなっているのに気付いたのだろう。特に財界の広告収入頼りの系列テレビ局の広告収入で生きているこのメディアにとっては。
ここ以外に、最近では「ナベツネ」が靖国批判を繰り広げている。財界では、深刻な影響が出ていると聞く。右翼の方々は、中国が駄目なら台湾とかいうけど、台湾の最大の投資先は中国であることをお忘れなく。でもって、アメリカを頼ろうとすると、毒入り牛肉を売りつけられたり、イラクに自衛隊を派遣させられたりと、これまた大変。

まあ、メディアなんて、そもそもいい加減。保守もリベラルも日本のもアメリカのも。この似非保守メディアは、イラク人質事件で自作自演説を出してまで人質を非難していながら、その事件が起こる数ヶ月前は人質の一人の高遠菜穂子さんの活動を賞賛する記事を掲載していた。

対峙する朝日も歴史を紐解けば、戦前、他紙をしのぐほどの大翼賛メディアだったことがある。このブログで連載している自作小説もそのことがテーマだ。以前、ネット新聞JANJANにこのことを詳しく解説した記事を掲載したことがある。

できれば、冷静にものごとを分析するメディアが欲しいものだ。もう右とか左とかいった時代じゃないんだから。
by masagata2004 | 2006-02-16 10:54 | メディア問題 | Trackback | Comments(0)
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