アメリカ人と日本人の会話
日本人 「アメリカはなぜ、原爆を落とすようなひどいことをしたの?」
アメリカ人 「それは戦争を早く終わらせて、味方の犠牲を減らすためだよ」
日本人 「でも、当時の戦況からして原爆投下は必要なかったと聞くよ」
アメリカ人 「でも、君らの国が戦争を始めたんだろう。そんな立場でよくそんなことが言えるね。戦争というのはいざ始まったら、相手が降参するまで徹底して攻撃するもんなんだよ。それを分かっていて日本も戦争を始めたんだろう」
日本人 「いくら戦争でも、ルールはある。戦闘に関係ない一般市民を虐殺するのは、当時の国際法に照らしても間違っている。戦争を始めた、負けたの問題じゃない」
アメリカ人 「一般市民を虐殺? 原爆を落とされる前に、そういうルール違反なことをしたのはどこの国だ。おまえらの国が中国でしたことも虐殺だろう。そういう立場で、俺たちを非難するなよ」
こんな対話を経験された方はいないでしょうか。世論調査では、アメリカ人の半数以上は、原爆投下を支持しています。原爆を投下した飛行士も「後悔はしていない」と発言しています。貿易摩擦が激しかったときは、日本にもっと原爆を落とせばよかったというアメリカの政治家の発言を聞きました。
アラブ諸国やキューバなど反米的な国々は日本に同情的ですが、それ以外の国はどうでしょう? 当時、アメリカと同じく日本と戦争をしていた中国では、昨年の反日デモで「原爆を落とせ」というプラカードが掲げられていました。彼らからすれば、日本が被害にあったことは「自業自得」と受け止められているのでしょう。
知らない方も多いと思いますが、広島・長崎、そして東京大空襲などの一般市民を巻き込む都市爆撃は、日本が最初に中国大陸において実行して、それをアメリカに真似されたという歴史的な事実があります。
他国の加害責任については多くを語ったり、「自己責任」という言葉を声高に叫んだりするのに、どうして自国の責任については、こうも口を閉ざすのでしょう。
アンネ・フランクをあれほど可哀想だと語るのに、どうして中国の少女が慰安所に強制的に連行されたりした話は語りたがらないのでしょうか。ユダヤ人を虐殺したドイツとは、当時の日本は同盟を結んでいたんですよ。
ところで、ワシントン・ポスト紙のコラム(2001年2月)を抜粋して紹介します。ハワイ沖で潜水艦により沈没させられた「えひめ丸」の事故について、謝罪を求める日本の声に対するアメリカ人の意見でした。
「我々は十分すまないと思っている。……これほどの謝罪を求める声は、文化の違いからなのだろうが、同時に偽善的な側面もある。アジアの女性を20万人も日本兵の慰安婦という性奴隷にしながら、そんな慰安婦に対しては嫌々ながらにしか補償金を出さず、嫌々ながらの謝罪しかしていない。……推定犠牲者数10万人から35万人の南京虐殺に関しては、事実さえ認めようとしていない。……アメリカは日本と同盟関係を結んでいて、戦後は復興に協力した友人だ。だから、我々を残念がらせないでくれ」
世界がどう見ているかなど気にせず、日本国内では、いいとこどりの事実ばかりを集めて、自虐的な歴史は忘れようという運動が盛んです。政治家も、謝罪しては、それを覆すような発言の繰り返しです。しかし、お分かりのように、日本が忘れても被害国を含めた世界の国々は忘れてくれやしません。
広島の悲劇を語り継ごうとする方々がテレビで紹介されていましたが、日本が自国の加害責任をきちんと語り継ぐ姿勢がなければ、この悲劇は世界で不十分にしか受け止められません。それでは、広島、長崎、その他の空襲で亡くなった方々が弔われないのではないでしょうか。
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ところで、日本が原爆を落とされるまでの過程を私なりに歴史小説としたものをこのブログに載せています。興味がお有りの方は、こちらをどうぞ。
アメリカ人 「それは戦争を早く終わらせて、味方の犠牲を減らすためだよ」
日本人 「でも、当時の戦況からして原爆投下は必要なかったと聞くよ」
アメリカ人 「でも、君らの国が戦争を始めたんだろう。そんな立場でよくそんなことが言えるね。戦争というのはいざ始まったら、相手が降参するまで徹底して攻撃するもんなんだよ。それを分かっていて日本も戦争を始めたんだろう」
日本人 「いくら戦争でも、ルールはある。戦闘に関係ない一般市民を虐殺するのは、当時の国際法に照らしても間違っている。戦争を始めた、負けたの問題じゃない」
アメリカ人 「一般市民を虐殺? 原爆を落とされる前に、そういうルール違反なことをしたのはどこの国だ。おまえらの国が中国でしたことも虐殺だろう。そういう立場で、俺たちを非難するなよ」
こんな対話を経験された方はいないでしょうか。世論調査では、アメリカ人の半数以上は、原爆投下を支持しています。原爆を投下した飛行士も「後悔はしていない」と発言しています。貿易摩擦が激しかったときは、日本にもっと原爆を落とせばよかったというアメリカの政治家の発言を聞きました。
アラブ諸国やキューバなど反米的な国々は日本に同情的ですが、それ以外の国はどうでしょう? 当時、アメリカと同じく日本と戦争をしていた中国では、昨年の反日デモで「原爆を落とせ」というプラカードが掲げられていました。彼らからすれば、日本が被害にあったことは「自業自得」と受け止められているのでしょう。
知らない方も多いと思いますが、広島・長崎、そして東京大空襲などの一般市民を巻き込む都市爆撃は、日本が最初に中国大陸において実行して、それをアメリカに真似されたという歴史的な事実があります。
他国の加害責任については多くを語ったり、「自己責任」という言葉を声高に叫んだりするのに、どうして自国の責任については、こうも口を閉ざすのでしょう。
アンネ・フランクをあれほど可哀想だと語るのに、どうして中国の少女が慰安所に強制的に連行されたりした話は語りたがらないのでしょうか。ユダヤ人を虐殺したドイツとは、当時の日本は同盟を結んでいたんですよ。
ところで、ワシントン・ポスト紙のコラム(2001年2月)を抜粋して紹介します。ハワイ沖で潜水艦により沈没させられた「えひめ丸」の事故について、謝罪を求める日本の声に対するアメリカ人の意見でした。
「我々は十分すまないと思っている。……これほどの謝罪を求める声は、文化の違いからなのだろうが、同時に偽善的な側面もある。アジアの女性を20万人も日本兵の慰安婦という性奴隷にしながら、そんな慰安婦に対しては嫌々ながらにしか補償金を出さず、嫌々ながらの謝罪しかしていない。……推定犠牲者数10万人から35万人の南京虐殺に関しては、事実さえ認めようとしていない。……アメリカは日本と同盟関係を結んでいて、戦後は復興に協力した友人だ。だから、我々を残念がらせないでくれ」
世界がどう見ているかなど気にせず、日本国内では、いいとこどりの事実ばかりを集めて、自虐的な歴史は忘れようという運動が盛んです。政治家も、謝罪しては、それを覆すような発言の繰り返しです。しかし、お分かりのように、日本が忘れても被害国を含めた世界の国々は忘れてくれやしません。
広島の悲劇を語り継ごうとする方々がテレビで紹介されていましたが、日本が自国の加害責任をきちんと語り継ぐ姿勢がなければ、この悲劇は世界で不十分にしか受け止められません。それでは、広島、長崎、その他の空襲で亡くなった方々が弔われないのではないでしょうか。
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ところで、日本が原爆を落とされるまでの過程を私なりに歴史小説としたものをこのブログに載せています。興味がお有りの方は、こちらをどうぞ。
by masagata2004
| 2006-08-06 21:52
| 時事トピック
|
Trackback
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Comments(12)
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jpn
at 2007-06-30 21:30
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はじめまして。masagata2004さん。私も、同じような会話を目の前で繰り広げられたことがあります。ただ、私は当時16歳で、無知だったために私には反論もできず、私を責めるアメリカ人に、私の立場を代弁するような形でもう1人のアメリカ人が加わり、議論していたのですが・・・。そのアメリカ人たちは14歳でした。そして、授業中のことだったので、私を責めていた彼も、私が嫌いということでもなかったのですが・・・私にはすべてが衝撃的で、自分の無知や、日本の歴史教育がかなり偏っていることを知りました。
そして、私も広島・長崎の悲劇は、やはり、自分たちの国がしたこともしっかり学び、語り継がなければ、世界では理解されないと感じました。
そして、私も広島・長崎の悲劇は、やはり、自分たちの国がしたこともしっかり学び、語り継がなければ、世界では理解されないと感じました。
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masagata2004 at 2007-06-30 21:50
JPnさん、その通りですね。善い悪いか議論する前に、背景に何があったのかを理解しないといけませんよね。
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とおりすがり
at 2007-06-30 22:21
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その自虐史観が行き過ぎてて、卑屈になる必要の無い所まで萎縮してるから、今はちょっとそれを見直そうという動きがある。その程度なんですけどね…。
ま、どちらにせよ日本人は自国の歴史を知ら無さ過ぎる、という意見には賛成です。政治家からしてダメすぎる。だからどっかのイタい隣国から中傷・言いがかりを付けられても反論できずに不利になるし。
せめて外国から誤解されても論破できる程度の歴史は学ばせてもらいたいものです。
ま、どちらにせよ日本人は自国の歴史を知ら無さ過ぎる、という意見には賛成です。政治家からしてダメすぎる。だからどっかのイタい隣国から中傷・言いがかりを付けられても反論できずに不利になるし。
せめて外国から誤解されても論破できる程度の歴史は学ばせてもらいたいものです。
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オサーン
at 2007-07-01 16:55
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lakelouise0613 at 2007-07-01 20:21
はじめまして。たまたま、拝見させていただきました。良いか悪いかを議論する前に、歴史や背景がどうだったのかを見る。本当にそう。
私自身の体験で、趣旨は異なるけれど。
最近、仕事で来日された方へ、自分の国の料理の歴史を伝えることができなかった。自分にがっかりした覚えがあります(>へ<)
全てにおいて、自分の国がしたことをしっかり理解するって本当、必要だなぁと改めて感じますね。
残念がらせないで。
誰がどの発言。というよりも。日本人として、身にしみるわ。
私自身の体験で、趣旨は異なるけれど。
最近、仕事で来日された方へ、自分の国の料理の歴史を伝えることができなかった。自分にがっかりした覚えがあります(>へ<)
全てにおいて、自分の国がしたことをしっかり理解するって本当、必要だなぁと改めて感じますね。
残念がらせないで。
誰がどの発言。というよりも。日本人として、身にしみるわ。
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とおりすがり2
at 2007-07-05 01:18
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一方的な「アメリカの言葉」でしか語ってないように見えるなぁ。
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とおりすがり3
at 2007-07-05 09:57
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ワタシも、日本は自虐すぎていて、今は軌道修正している時期だと見ています。アメリカは原爆投下正当性のプロパガンダが良くも悪くも上手い。日本人にも浸透している。これが問題だ。。。
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ass
at 2007-07-06 23:52
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いやアメリカ人は何も知らないだけでしょ。今もイラクで同じような事をやってる。
むしろプロパガンダが上手いのは中国。南京事件の被害者はどんどん水増しされている。
むしろプロパガンダが上手いのは中国。南京事件の被害者はどんどん水増しされている。
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masagata2004 at 2007-07-07 14:04
自国の歴史を冷静かつ客観的に分析することが「自虐的」な行為になるとは思えません。自虐的になるとしたら、そういうのを無視し続けて、他国からの批判にさらされ国益を削がれることでしょう。
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こころ
at 2007-07-11 22:13
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一番怖いのは無知です。このブログ主のように・・。自虐的な歴史は忘れようという・・・と言いますが歴史を忘れるのではなく全てを無条件で受け入れていた歴史を見直そうという動きです。歴代首相が謝罪ばかり繰り返してきたのでは歴史の真実は見えません。それを正しく歴史を理解し検証することが反省していないなどと言われるのは日本人として心外に思います。南京事件についても検証中。いまのところ決定的な大虐殺にあたる行為の証拠は出てきません。南京記念館の写真も全てプロパガンダ写真認定されています。出所、キャプションの改ざんが指摘されていますが記念館はそのまま展示しています。それからドイツと同盟を結んでいてもユダヤ虐殺と日本はまったく別問題で戦争政策も全く違ったものなので同列に考えるのは無知以外のなんでもありません。日本人の欠点はアメリカ人の意見を尊重しすぎるところ。アメリカ人は生まれときから正義と偽善を掛け合わせた民族です。彼らに微妙な日本の立場は理解できないでしょう。まさか日本が戦争に進んでいった理由がアメリカの戦略に嵌っていったことを。日本が国連軍に勝てると思うほど思い違いはしていませんでしたよ。
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こころ
at 2007-07-11 22:13
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続き
ただ戦争に進まなくてはいけない理由があったことを貴方は勉強すべき。無知を恥じるなら表面的なことではなく奥まで探求してほしいです。世界全体の視野で分析することをすすめます。もちろん戦争という異常事態の中、被害にあった外国のかたもいたでしょう。しかし戦争です。戦争被害と原爆を同列に考えるのはアメリカ的であり常識から考えればアメリカこそ人類に対する挑戦だと私は思います。
ただ戦争に進まなくてはいけない理由があったことを貴方は勉強すべき。無知を恥じるなら表面的なことではなく奥まで探求してほしいです。世界全体の視野で分析することをすすめます。もちろん戦争という異常事態の中、被害にあった外国のかたもいたでしょう。しかし戦争です。戦争被害と原爆を同列に考えるのはアメリカ的であり常識から考えればアメリカこそ人類に対する挑戦だと私は思います。
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masagata2004 at 2007-07-12 19:46
こころさん、歴史の検証はとうに終わったことです。戦争被害と原爆を同列に考えるなとは、驚きですね。原爆は天から降ってきたというのでしょうか。アメリカの戦略といいますが、いわゆるABCD包囲網の発案者はCの日本に侵略されている中国ですからね。主観的な歴史観はどうせ国内でしか通じません。あの当時はみんなやってたから良かったとか言ったら奴隷制も先住民虐殺も反省せずともよしとなりますね。
私の体験記、意見、評論、人生観などについて書きます
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