映画「マリー・アントワネット」 民主主義の大切さを考えよう

キルスティン・ダンスト主演、オーストリアの王女マリー・アントワネットがフランスのルイ王朝に政略結婚で嫁いでから革命によりベルサイユ宮殿を離れるまでをたんたんと描く、やや叙情的なドラマ。もっとテンポ良くすれば良かったのにと指摘したくなるぐらい流れは退屈であったが、豪華絢爛な衣装と本場ベルサイユ宮殿でロケを行っただけある抜群の臨場感が楽しめた。主演女優はミスキャストな感じはしたが。

ストーリーは「ベルサイユのばら」という漫画を読んで、よく知っていたので、それを思い返した感じだ。宮殿の王族には何のプライバシーもなく、着替えから食事までが全て儀式で執り行われる。夫との結婚生活は満たされないもので、それ故に贅沢に明け暮れ、空虚感を満たそうとする。気が付くと財政は火の車。それこそが歴史に名を残す「フランス革命」のきっかけとなる。

10年以上も前にフランスのパリ郊外、ベルサイユ宮殿を訪れたことがある。撮影場所の庭園やマリー・アントワネットが隠れ家としたプチ・トリアノンの美しさは今でもはっきりと覚えている。

プチ・トリアノンは田舎の農家をモチーフにした建物があり、アントワネットが農民の暮らしに憧れて過ごしたところだそうだが、考えてみれば、当の農民はあくせく働けど税をふんだくられ飢えに苦しんでいたのだから、所詮は金持ちのノスタルジーに過ぎない。庶民の生活を真に分かっていたなら、そんな隠れ家を作るより、その金でもっといい政治をすることを考えただろうに。

以前、「世界ふしぎ発見」のフランス革命の特集で、当時、庶民がパン一切れをやっと食うのにあくせくしていた時、貴族達は、原料となる小麦をヘアパウダーに使っていたというのだから、こりゃあ革命が起こっても仕方ない。

選挙まであと3日間、我々の民主主義は、そういう歴史の積み重ねから生まれたものであることを知らなければならない。

ちなみに欧米と違い、日本は、皇帝が処刑されるほどの反乱や革命が起こらなかったのは、江戸時代までの封建領主の生活スタイルが意外に質素だったからといわれる。また、同性愛が認められるほど社会が性に対して奔放だったため、その精神の自由さから不満がお上に突き上がらなかったとも。

だからこそ、市民意識が未だに低く、民主主義が機能しにくい面もある。そういうわけですので、皆さん、投票に行きましょう。

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by masagata2004 | 2007-07-26 23:06 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)
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