独映画「善き人のためのソナタ」 過酷なドイツの歴史を垣間見る

DVDで借りて見た感動のドイツ映画。

舞台はベルリンの壁崩壊前の東ドイツ、国家保安省(シュタージ)の局員、ヴィースラーは、劇作家とその恋人の女優が反体制運動に関わってないかを調査する任務に携わる。彼らの住まいに盗聴器をしかけ、屋根裏から日々の動きを記録に取り監視する。不思議なことに、彼らの愛の営み、共産党体制化で芸術家として生きていく悲哀を知るたびに次第に彼らに惹かれていき、ついには任務に反してまで彼らの苦難を救うことをしてしまう。

つまりはミイラ取りがミイラになってしまったというお話。よい出来であったが、難点をいえば、主人公の男の気心が変化していく理由をもっと説得力のある描写にして欲しかった。だが、面白い発想である。監視されている側は、監視している者を当然知らない。彼らは芸術家であるが、全くの日常を地で演じているのに、影の観客がその劇の虜となってしまう。そんな観客がいるということも知らないで。

だが、この映画を観て、かつての東ドイツでの生活がいかに過酷であったかを知ることが出来る。共産党を批判することは許されず、思想に問題はないかと、かつてのゲシュタボに似た秘密警察に監視される。お偉方に媚びないと、出世も存続も危ぶまれる。そんな絶望から多くの人々が自殺したり、または西へと命懸けで脱出する。

ドイツの苦難の歴史の一場面を垣間見る。つまりは、何ともドイツとはテーマの多い国だということだ。そんな意味で、ベルリンに行ってみたい。というか来年には行く予定である。ナチスや東西冷戦について学びたいのだ。

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by masagata2004 | 2007-08-09 20:50 | 映画ドラマ評論 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from ベルリン中央駅 at 2007-08-11 02:02
タイトル : 「善き人のためのソナタ」(2006)
カール・マルクス大通りにあるカール・マルクス書店(2005年9月) 今週は風邪を引いてしまい、ここ数日間は比較的に安静にしていました。ちょっと暖かくなったからと自転車で街に繰り出してしまったのがいけなかったのかもしれません^^;)。この日曜日は久々に抜けるような青空が広がり、外に出て歩きたい気分だったんですが、やはりそれは控えることにして、代わりにある映画を見てきました。ベルリンについてあれこれ書いていながらこの映画を今初めて見るというのは、ちょっと気恥ずかしい気分だったんですが、アカデミー賞の...... more


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