映画「シークレット・パラダイス」 近代文明批判をした孤高の画家

ポール・ゴーギャンの半生を描いたドラマであった。

ゴーギャンは、19世紀のフランスの画家として有名だが、30代になって画家として活動する前は船乗りだったり、株式の仲買人をしていた。

パリで家族と共に裕福な暮らしをしてたゴーギャンは、ある日、ピサロという画家と知り合い絵の才能に目覚めていく。どんどん夢中になり、ついには仲買人の仕事を辞め画家になる決心をする。生活は貧困のどん底に落ち、家族とは離れて暮らすことになる。

そして、ゴーギャンは、憧れの南太平洋はタヒチへ移住する。

楽園を夢見ていたものの、すこでは西洋文明が押し寄せ変貌しつつあった。ゴーギャンは、失われる前に、その楽園の姿を描き残しておこうと決意する。

ゴーギャン役の主演は、リアルタイムドラマ「24」でおなじみのキーファー・サザーランドであった。はっきり言ってミスキャストであった。まるでジャングルの中にテロリストでも探しに行くような感じで、芸術家らしい柔らかさが全く感じられず、ぎすぎすした部分ばかり目立ってしまった。

ただ、ゴーギャンというキャラクターと当時の世相を理解するにはとても分かりやすいドラマであった。タヒチは、フランスの植民地となり、未だに植民地だが、当時、西洋化するに当たって、現地土着の風習は次々と失われていったという。このことは、明治維新後の日本とも共通するところがある。

タヒチの人々が集まる風景を描いた大キャンバスの名作「我々はどこから来て、何者で、どこへ行くのか」の語りかけるメッセージとは、近代化していき、我々の本来あった土着の性質を失った後にはどうなっていくのか?という問いかけだったと思う。

どうなったか? それは、昨今の環境破壊と9.11以来高まったテロの危機ではないのか? そんなことを考えさせられ、そのことを予言していたゴーギャンの偉大さを感じざる得ない。

今度、損保ジャパンビルの美術館でゴーギャンの絵を見に行こうと思う。共同生活していたゴッホの絵も一緒にしかと見ようと思う。

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by masagata2004 | 2007-09-11 20:17 | アート | Trackback | Comments(0)
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