韓国映画「トンマッコルへようこそ」 現実逃避の意義

ちょっと白々しい部分もありながら、なかなかよくできた作品だったと思う。

朝鮮戦争中、南北の兵士と連合軍のアメリカ人パイロットが、不思議な村、トンマッコルに迷い込む。そこには純真無垢な村人が住んでおり、彼らと交流する内に兵士達は互いの敵意を捨て、戦闘による心の疲れを癒していく。だが、その平和な村に、爆撃の危機が迫っていることを知った彼らは、決死の行動に出る。

これと同じテーマとしてヨーロッパ映画の「戦場のアリア」がある。兵士達も、所詮は、ただの人間同士であったということだ。分断された半島に住む民族の統一への想いが、熱く表現されていた。ややわざとらしい感もあったが、考えてみれば、韓国の人にとっては、是が非でも実現したいという想いがこれほどまでに強いのかと考えさせられる。日本の拉致問題どころではないのだろう。

映像の美しさが目を見張った。誰もが胸に秘める桃源郷を映像化したようなものだった。現実逃避の願望を表している映画だともいえる。戦争をする国家から責務を背負わされる悲しい現実から逃避したのはいいものの現実は、しつこくつきまとい、理想の世界にどっぷり浸からせてはくれない。

最後は、その逃避の代償を支払うことになるが、それが決して悪いものではないのである。

私は、個人的にはいつまでも山に籠もりたい。

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by masagata2004 | 2008-01-22 20:29 | 映画ドラマ評論 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from サーカスな日々 at 2008-03-28 01:47
タイトル : mini review 07213「トンマッコルへようこ..
50年代、朝鮮戦争が続く中、戦争とはまるで無縁の平和な村”トンマッコル”へアメリカ人パイロットのスミス、韓国軍の2人、それに敵対する人民軍の3人がやってきた。最初は警戒し合うものの、次第に打ち解けるようになっていく・・・ 続き トンマッコルというユートピアを、静かに記憶野に保存するために。 この作品は、2005年韓国の劇場公開動員が800万人で、もちろん、この年のNO.1を記録している。「800万人が泣いて笑った」というこのファンタジーに、韓国の現在の大衆は、何を仮託したのだろうか? ストーリ...... more


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