そもそも米軍は日本にとって無用の長物

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これは、5月13日に市民ネットメディアJANJANに投稿した記事の転載です。

 5月11日の午後2時に、基地の町、横須賀市、ヴェルニー公園にて、今年の8月19日に入港予定の原子力空母ジョージ・ワシントンの配備の是非を問う住民投票条例の可決を目指す市民集会が開かれた。署名は5万2000名以上集められ、その内、有効署名数は4万8000を超え、昨年の第1回目の請求より1万人を超える数となった。今週、13日から16日の間に市議会で審議され採決される予定だが、蒲谷市長が反対していることもあり否決される可能性が高い。(見事、否決されました。)だが、戦いは始まったばかりだ。今度、浚渫工事差し止めの裁判などが続くし、住民投票も何度も要求していくつもりである。
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 集会では、代表者が挨拶とこれまでの経緯、今後の活動を説明した。その後、ライブや市民の意見表明。その後、パレードを行った。公園を出て、米海軍基地、市街地、駅前、終着地の市役所前広場までをシュプレヒコールをあげながら行進した。

米海軍基地前
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横須賀市役所前
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 筆者は、このことに関心が高く、これまで3度、関連記事をJanJanに投稿して、抗議活動として、アメリカ製品の不買運動を呼びかけている。詳しくは、この記事を参考にしていただきたい。

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この問題は、横須賀市民だけの問題ではない。原子力空母は、海に浮かぶ原子力発電所。地震などの災害で原子炉が崩壊し、放射能漏れを起こせば、3000万人もの人々が住む首都圏がチェルノブイリ化しかねない。その上、米軍ということもあり、安全対策などは公開されず、日本政府が介入することも許されない。

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 何とか、配備を撤回させたいところだが、しかし、この問題、原子力空母だけの問題で済むことなのか。なぜ、これほどまで米軍基地が日本にあるのか、不思議に思ったことはないであろうか。日本が戦争に負けて以来、占領目的と冷戦中の抑止力としての役割を担ってきたとされる。しかし、冷戦が終わった今、それでもなぜ米軍は日本にい続けるのか。「思いやり予算」と称するお金を払ってまで日本にとって、そんなに必要なものなのだろうか。

 実をいうと、この「思いやり予算」こそ、米軍が日本に居座り続ける理由なのだ。分かりやすくいえば、米軍は、そもそも不要で、思いやり予算が支払われなければ、向こうから出て行ってしまうものなのだ。

 このことに関しては、メディアで有名な軍事ジャーナリスト、田岡俊次氏の弁を参考にする。「思いやり予算」を日本政府は、年間6000億円ほど払っているが、これほど多額の補助金を外国の軍隊に出す国は日本以外は、旧ソ連軍の基地に対して払っていた東欧諸国ぐらいである。実に駐留経費の7割以上である。

 思いやり予算を打ち切り、米軍が出ていってしまうと日本にとって安全保障上困ると思われがちだが、そもそも米軍は日本を守るためにいるのではないし、また、日本を守るための体制になってもいないのだ。例えば、冷戦時代から旧ソ連に近い北海道ではなく沖縄に基地が集中しているのが、その象徴だ。つまり、ソ連軍が攻めてきても、沖縄は離れているので安全な場所なのだ。沖縄を始め在日米軍の部隊は、主に補給部隊で実戦的な部隊は自衛隊に比べ非常に少ない。戦闘機は42機ほどで、戦車は全くない。それに比べ、自衛隊は、戦闘機を370機以上、戦車を900両ほど保有している。

 むしろ、自衛隊が米軍を守っている体制だといっていい。また、すでに97年日米で合意されたガイドラインには、自衛隊は防衛においてプライマリー・リスポンシビリティ(一義的責任)を負うとされている。法的にも米軍は、日本を守らなくてもいいことになっている。結局のところ、当初から日本の防衛は自衛隊のみが実質的にやっていたのだ。

 アメリカ議会で、軍部が何度も証言しているのは、日本は駐留費が安くつくから中継地として便利ということである。自国の兵士を日本の防衛に使う気など米国にはさらさらないのだ。

 日本人の印象では、自衛隊は、弱小で米軍なしには防衛はできないと思いがちだが、自衛隊は予算では世界第2位、戦力でも西ヨーロッパ諸国並みである。米軍が日本を守る体制になっていない以上、あってもなくても、事態は変わらない。単に、アメリカにたかられ続けていたというのが真実なのだろう。外務省を始め、政府も分かっていながらも、対米追従のメンタリティから抜け出せず、こんな事態が放置されてきたのだ。

 ちなみに、中国の軍備増強などが脅威だから米軍が必要だといわれがちだが、中国は実質的には軍備を増強しておらず、経済発展によるインフレや人件費の高騰でそうみえるところが多いとされる。日本の自衛隊14万人に対し、中国軍は160万人と強大に思えるが、中国がにらんでいるのは、日本や台湾だけではない。インドや東南アジアなどの内陸に対する防衛に大きな力を注がなければならないのだ。また、仮に中国が日本に侵攻してきたとしても、アメリカが日本を守るかは疑問だ。中国は、日本以上の米国債権の保有国だ。中国脅威論は、米国の軍部が冷戦後、職を減らさないためにでっちあげてきたところが大きい。

 さて、仮に米軍を、日本から出て行かせたとして、考えなければいけないことがある。それは、自衛隊をどう扱っていくべきかだ。これまで、米軍があるからこそ、日本には軍隊はない。あるのは自衛隊だから平和憲法は守られているという幻想があった。しかし、米軍がいなくなると、自衛隊をれっきとした国防軍と認めなければならず、それは憲法改正につながる。

 つまるところ、我々に現状を受け入れる心構えがあるのか、試されているということだ。 危険極まりない原子力空母を、相手側の都合のみで押しつけられ、それに抗ずることができないのであれば、主権国家としてのこけんにかかわる。

 横須賀の原子力空母配備を機会に、在日米軍をどうするのか、また、日本の平和主義と防衛戦略をどうしていくのかを真剣に考える時が来たのだと思う。

以上は、市民メディアJANJANで13日に掲載されたもの。こちらが、その転載元。

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by masagata2004 | 2008-05-15 21:56 | 時事トピック


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