カテゴリ:映画ドラマ評論( 194 )

仏映画「戦争より愛のカンケイ」 フランス版左翼批判映画?

自由奔放な若い女性が、あるかたぶつな中年男性を自らの政治信条貫徹の道具としたいがために誘惑する。男は、それにより今まで自分の人生で見えていなかったことを見るようになる。

久しぶりにいいフランス映画を観た気がする。女の子がなりふり構わずヌードになるが、なぜかそれがエロチックな感じがしないほどドラマはさらりと進行する。人種偏見や差別などをテーマにしているが重くない。

主人公の女性は、超左翼な女の子、エロスが世界を救えるという変な信念の持ち主で、人種差別反対、原発反対などを唱え、右翼を性的に誘惑して自らの思想世界に誘い込んでいくことを趣味とする。

男は保守的で堅物な学者。父親は原発技術者だった。だが、男の家族には秘密があった。それは、母方がユダヤ系で祖父母がアウシュビッツを体験したということ。それは長年一家のタブーだった。そのタブーを彼女が破ってしまう。

ドイツに限らずフランスでもホロコーストに対する贖罪意識は強いということが分かる。だが、同時にフランスは昨今、保守的に社会が変遷しているということもうかがえる。特に移民に対する対応では寛容さを失っているみたいだ。

最後のオチでは、そんな世相が反映されてか、左翼的な政治運動は、お遊びでしかないのでは、という意味合いが込められているように読める。

まさにフランス的政治映画。

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by masagata2004 | 2012-07-08 13:42 | 映画ドラマ評論

マイケル・ムーアの「キャピタリズム ラブ・ストーリー」 日本国憲法の話し

戦争や社会問題を娯楽を交えて、分かりやすく解説するドキュメンタリーの元祖、マイケル・ムーア監督が、リーマン・ショックにより露わになったアメリカ資本主義の欠陥をあぶり出す内容。

様々な事実を列挙し、アメリカの資本主義がアメリカを駄目にしたことをどんどん解説しているが、意外にも、日本人にとっても驚くべき内容がそこにあった。それは、日本国憲法の25条、26条、28条などの最低限度の生活を政府が国民に保障するとを明記した事柄が、実をいうと第2次大戦中のルーズベルト大統領により提唱された「第2の権利章典」が由来であったということだ。

アメリカの現行の憲法には結局それは含まれていない。日本の生活保護のような制度は、アメリカにおいては権利として保障されているものではない。逆に、それを保障することは、政府が個人の自由に干渉することにつながると考えられている。医療に関しても、国民皆保険が認められないのは、そんなイデオロギーが根底にある。だが、ムーア氏は今のアメリカには「第2の権利章典」が必要だと説いている。

面白いことに、戦後、第2の権利章典は、敗戦国に受け継がれた。日本国憲法にしっかり、それが刻まれている。戦後の日本の改革をした人々はルーズベルト政権下で「ニューディール」と呼ばれる社会主義的な政策を推し進めた人々だったからだ。実に面白い。

戦前の日本は、この映画で採り上げられていたようなPlutocracy(富裕層が支配をする国)であった。まさに現代のアメリカがそれであるように。財閥が日本経済を牛耳り、農地も大地主により所有され、貧困層は子供を売り飛ばすしかないほど困窮した。あのNHKの朝の連続ドラマで一世風靡をした「おしん」やハリウッド版芸者映画の「SAYURI」でおなじみの涙するシーンが当然のように繰り広げられていた。一方で、一族で1万坪以上の敷地に大豪邸を構える特権階級が存在した。今でも、東京都心の「旧岩崎邸」や「旧古河邸」でそんな時代の面影を観察することができる。そんな格差による苦しみが戦争の要因にもなった。

しかし、特権階級は敗戦後、占領軍の財閥解体や農地改革などの政策で資産の大半を手放すこととなり、それは国民全般に分配されることとなった。先進国で比較的、格差の少ない経済体系が続いているのは、実をいうとそのことが原点だったというのだ。これってアメリカに感謝すべきだったということ?

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by masagata2004 | 2012-02-09 22:30 | 映画ドラマ評論

児童搾取ドキュメンタリー「未来を写したこどもたち」

アメリカ人女性が、インド・カルカッタの貧民街で生きる子供たちにカメラを渡し撮影を学ばせ、それにより喜びと希望を与え、そして、苦境にある彼らを救う活動をする。

とってもいいドキュメンタリーのように思えるが、観てみると、欧米人による第3国の子供たちを見せ物として使い製作したよからぬ意図が感じられる映画だ。インドの新聞では批判的な意見が書かれたという。ある意味、同じ境遇の子供を主人公にした娯楽映画「スラムドッグ・ミリオネア」と似通っている。

つまりのところ、肌の黒い不気味な外見で、不気味な生活をしている子供たちに同情の目を向けながら、先進国で白人であるという優越感を沸き立たせ、新興国インドに対して持つ脅威に対抗しようという意図だ。

見せ物にされた子供たちは何も分かってなく、カメラを渡してくれた女性に感謝して親しみを覚える。彼らは、その女性の施しにより学校に通えることになるが、事情があり続けられない子供も出てくる。もっとも、そんなこと分かりきっていたくせに、必死で救っている振りをして、結局のところ、一時的に希望を与え、そして何も知らなければ味わうこともない落胆を経験させるという残酷な仕打ちをしてしまったのではないか。

そんなドキュメンタリーを観ながら、こんな映画か小説の案を思いついた。

全盛期を過ぎ売れなくなった女優が、人気を盛り返そうと、ドキュメンタリー作家と組み、第3国の貧民街に住む子供たちを救う活動をする。その様子を映像に収め、ドキュメンタリー映画を製作して、慈善活動への援助を広報すると同時に自らの売名行為もちゃっかりとする手はず。なぜか、その映画制作に有力財界組織がバックアップ。

子供たちと遊んだり、苦境を知って涙を流すシーンを撮らせ、最高のドキュメンタリー映画が出来上がり、上映され大ヒット。多額の寄付金も集まる。目論見は大成功。結果的に、映像に映し出された子供たちは学校に通えたりして貧民街を抜け出せるものの、それは、全世界で同じ境遇にある子供たちの中のほんの一握りであるという実状を、彼女は活動を通して知ってしまい、罪悪感を感じてしまう。

ある上映会で撮影場所となった第3国の大使から、子供たちを見せ物にして自らのプロモーションに使ったのだろうと揶揄される。女優は、その大使に対して「じゃあ、なぜあなたの国は、あの子供たちを救おうとしないの? 他の国から、施しを受け見せ物にされて恥ずかしくないの?」と言い返し、両者は大口論。それを見ていた、彼女に対しかねてから批判的であった真面目な子供の救済NGO運営者は、彼女に声をかけ、財界組織がドキュメンタリー映画製作に資金援助をしたのは、国内の貧困層に、より苦しい境遇にある人々を見せることで、不満の目をそらすキャンペーンを打つ目的だったからだと伝える。彼女は自らも利用されていたことを知りショックを受ける。NGO運営者は、彼女に対し様々なアドバイスを与える。

そして、彼女は一心発起して、あることを企てる。自らの立場を利用して国際経済フォーラムのような各国の政界・財界の要人が集まる場所に登場。そこで、自らが売名行為の意図でドキュメンタリーの製作に関わり、財界組織も悪しき意図で製作の後押しをしていたという衝撃的な事実をメディアでの生中継の中、大公表する。

だが、活動の結果として本心で困っている世界の人々を救いたくなったと訴える。そのためには、一部の人々に富が集中する経済の分配システムを変えるべきであり、ちょっとした慈善活動では、ほんの一握りしか救えないのだから、そんなシステム全体を変革して、より多くの困っている人々を救い、誰もが住みやすい世界の構築に向け、知恵を出しあうべきだと主張する。

こんなものでどうかな。

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by masagata2004 | 2011-12-30 16:56 | 映画ドラマ評論

韓国映画「韓半島」 内なる敵と現実主義

韓半島を南北に縦断する鉄道の開通に当たって、日本が植民地時代の条約を持ち出して、日本に権益があると主張。逆らうと、日本からの資金援助などが受けられなくなる。大統領は、条約の書面の真偽を明らかにして対応を考えるが、日本軍が韓国の近海に迫ってくる。それは、1世紀前の韓日の状況と丸写しであった。

現実的にはあり得ない設定だが、この映画はけっして反日プロパガンダ映画ではない。映画は、韓国が如何にして日本の侵略下に入ったかを、現代を舞台にした政治劇との対比で表している。だからといって、侵略者の日本を一方的に責めているわけでもない。

むしろ、映画の中でも台詞にある「内なる敵」の存在が元凶だったことを主に説いている。同胞を裏切る勢力があったため、韓国は日本の植民地になったのだと。

それは自分たちに力がないからこそ、強いものに媚びる形で生き延びるのが最善だと考えるためだ。それは現代でも、やや共通する面があるといえよう。

日本のTPPに対し、韓国では米国との二国間FTAが論争になっているが、これも韓国の経済が外需に大きく依存するという独自の事情が影響している。政治、特に国際政治は力の強弱における差で、正論であろうとなかろうと結果が決まってしまう。一時の感情に流されて、力もないのに強硬な態度を取ったりしたら、国民全体が苦しむ結果にもなる。

そういう場合は、卑屈にならず、生き延びるための最善策を選んだと割り切るべきと考えるのだ。映画では、最後に韓国が正しく、日本が間違っていた、韓国が勝つというような、強引な展開に転ずるが、それで終わらず、そんな勝ち負けよりも、冷徹な政治判断とは何かということを考えさせるような結末になっている。

昨今の世界情勢に照らし合わせて、じっくり考えてみるといいと思う。

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by masagata2004 | 2011-11-16 20:41 | 映画ドラマ評論

死刑を考える映画「休暇」 第三の感情論

私は死刑反対論者である。その視点で映画を観た。

ストーリーは、見合いで子持ちで再婚の女性と結婚することになったベテランの刑務官が、結婚式と新婚旅行のための休暇を取るため、死刑での「支え役」を引き受けることになる。この支え役というのは、絞首刑において、吊り下がった囚人の死体がばたばたしないように抱き締めて固定させる役目である。そのため、執行後、担当者は1週間の休暇を取ることが許可される。

しかし、そんな酷たらしいことをした後に、結婚式と新婚旅行をするというのは、なんとも理解に苦しむ。だが、そこに映画の伝えようとするメッセージがあったように思える。それは、あくまで死刑を悪とみるとか、そういうことでは必ずしもない深い意味が込められていたように思える。

死刑反対論者としての主張として、まず、冤罪による死刑が避けられない現実がある。日本においても、世界の他の国々おいても、司法は完璧とはいえない。なので、冤罪による死刑は必ず起こるといっていい。法律は一度、制定されれば全ての人々に網をかけてしまうことになるので、自分は巻き込まれないとはいえない。

次に挙げるのは、この映画で描かれているような死刑の執行をする刑務官の人々の立場だ。死刑の残虐性や囚人の人権が死刑反対の理由によく掲げられるが、それに対しては、さほどの関心はない。死刑の判決を受けた者は、冤罪でもない限り、殺人を犯した人物であるため、自業自得であるといえる。だが、執行する立場の人にとってはどうだろうか。いくら職務だからといって、生身の人間に手をかけることなどできようか。その人物が、どんな極悪非道な人物であれ、本能的、また感情的に実行が可能だろうか。でも、死刑制度がある限り、誰かがしなければならず、これまでしてきた人々がいたのだ。そんな残虐な役を担う人達の人権こそ考慮すべきではないか。

死刑に賛同する人々は、自分も同じことをする立場になることを想定して考えなければいけないのではないだろうか。世間一般では、死刑に賛同意見が多いと聞くが、実際のところ、多くの人は、その死刑の実態を詳しく知らない。

また、実をいうと世界的には死刑を廃止している国の方が、死刑を認めている国より多いという現実もある。日本は実をいうと少数派なのだ。また、こんな話しもある。フランスでは、1980年代までギロチンによる死刑が執行されていたが、ミッテラン大統領により死刑が廃止された。廃止を決めた当時は、死刑存続を認める意見が断然多かったが、現在では廃止を支持する意見の方が多いという。

「悪いことをしたのだから、死刑は当然の報いだ」といえば、実に簡単だが、いざ、その現実を目の当たりにすれば、誰もが再考しなければいけなくなると思う。そして、死刑を認めないという決断をすることにより社会が乗り越えられるものがあるような気もする。

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by masagata2004 | 2011-11-03 12:56 | 映画ドラマ評論

「明日が消える」と「チェルノブイリ・ハート」

あの東日本大震災による福島第一原発事故が起こった今年は、チェルノブイリ原発事故が起こってから25年目である。

まだ現在進行形の福島第一原発事故を考えると同時に、チェルノブイリも考えようと思い、2つのドキュメンタリー映画を観に行った。どちらも、短編である。

一つは、「明日が消える」という22年前の作品。その年、チェルノブイリ事故から3年目で、日本の原発について考えようという主旨でつくられた作品だ。映画の中では、福島第一の原発作業員だった父親を亡くした女性が、父親の死に対する疑問を語る場面がある。その父親は、55歳で心臓病で死亡したというのだが、原発との関連性は証明されないと電力会社から告げられたという。

大事故が起こる前の健全な姿の原発の風景が映し出され、まさに、22年後に、あんな姿になるなんて誰が想像しただろうか。

その他、当時から問題視されていた原発作業員の過酷な労働環境についても語られ、元作業員だった人は、線量計をつけずに作業をさせられることもしばしばあったという。なんでも、そんなことしたら、限度を超えてしまうからというから。また、下請けの作業員のため、足の指を切るような負傷をしても、なんの補償も受けられなかったという。

私が観に行った時、上映後、22年前に映画を制作したプロデューサーと、映画の中で父親の死に対する疑問を語った女性が、舞台に上がり、語りをした。

プロデューサーは、22年前と今も変わらない状況であるという。ただ、今は、以前より少しは原発反対を言いやすくなったと述べた。

もう一つの映画は「チェルノブイリ・ハート」というもの。

チェルノブイリ事故の被害を最も受けたベラルーシとウクライナを取材したアメリカのドキュメンタリー。チェルノブイリから20年後、ベラルーシでは、子供たちの甲状腺癌が急増。奇形児が次から次へと生まれてくる。その上、ベラルーシでは子供を治療する設備や予算が不足しており、それが子供たちの状況をさらに悪化させている。普段食べているジャムに、セシウムが入り込み、体内放射線量が増えていると検査で子供が告げられる場面。日々の生活が放射能と背中合わせ。これは、日本の近未来なのだろうか。

子供の健康がこれほどに害されても、親としては住み慣れた土地を離れるのは魂を抜かれるほどにつらいのでできないという。汚染されているから移住するというのは、簡単なことではない。例え、そこが「死の町」になったとしても。

そのまさに「死の町」となったチェルノブイリ周辺に子供の頃、住んでいた男性が、20年ぶりに自分が住んでいた高層マンションを訪れる。荒廃した中、残された壁紙に触れ、その時の生活を懐かしむかのように彼は、子供の頃の記憶を語った。事故のあった夜、ベランダから見える発電所は火を上げていたという。子供ながらに面白がり、その火に近付いてみたくなったという。しかし、事故は、彼の生活から全てを奪ったと悔やむ。そして、その男性は撮影後、27歳の若さでこの世を去ったのである。

私は、知人にベラルーシ人がいたので、彼から事故当時の体験を聞いたが、それによると、事故について初めて知ったのは事故が起こってから3日後、噂によってだったという。長い間、事故の規模については知らされてなかったというのだ。被害を広がらせないためには、汚染された食品を食べないことだと忠告する。

経産大臣が「死の町」と発言したからと過剰な反応を示しているようだが、実際に福島もチェルノブイリも死の町となり、その死は町のみに限らず、広範囲にばらまかれる。

辛くても、そんな過酷な事実を受け止めなければならない。

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by masagata2004 | 2011-09-10 21:34 | 映画ドラマ評論

鎌仲ひとみの「六ヶ所村ラプソディ」 まるでフクシマの予告編

代々木上原のとあるお店で観てきた。

長さは1時間くらい。鎌仲ひとみ監督が数年前に制作したドキュメンタリー。

青森県の下北半島に位置する六ヶ所村に核燃料再処理工場が建設された。映画は、その村の人々の葛藤を描いている。実際のところ、再処理工場が完成した頃には、反対派は少数になってしまったそうだ。

映画の中で印象に残った言葉は、今や電気は「空気や水のようなもの。なくてはならない」と。

そうだよね。

だけど、フクシマのようなことが起こっても必要なのかを考えないと。

再処理に関連していえば、これは使用済み核燃料からプルトニウムを出して高速増殖炉で発電するものだけど、これは通常の原発とは一線を画するもの。フランスなんかがしようとしたけど失敗。イギリスでは大事故が起きて閉鎖に。日本でも「もんじゅ」が悲惨な状態。

それに再処理した後には、高濃度放射線物質が残る。これって、無害になるのに100万年もかかるのだ。

人類が電気など使い始めて1世紀ちょっと。原発に関しては半世紀程度。それなのに、その後始末に、どれだけの時間を費やすことになるのか。

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by masagata2004 | 2011-07-24 20:00 | 映画ドラマ評論

映画「マイ・バック・ページ」 つまり左翼批判映画?

何の拍子か、この映画を観てしまった。

1960年代から70年代の東京、妻夫木聡演ずるジャーナリストが、革命家を自称する男に近付き、惹かれていくのだが、所詮、彼は、革命家を気取っていたに過ぎないお調子者だったということが分かり失望させられる。

宣伝文句に騙されてしまった。
要は、何かを変えたいとかいう目的があるわけではなく、何かを変えようとする運動をすることを生き甲斐にしており、分かりやすい言い方をすれば、手段が目的化した典型。いざ、実行するとなると、どうせ中途半端なことしかできず、ただ醜態をさらすだけ。

映画自体、どうも編集や収まりが悪かった。もっとしっかりとしたストーリー展開にしないと。どうせなら、コメディにしてしまえばいいのに、と思う内容だった。


よく分からないんだけど、その程度の映画なのに超満員だった。

いったい、どうしてなのだろう。

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by masagata2004 | 2011-07-03 16:37 | 映画ドラマ評論

原発映画「10万年後の安全」 事故の危険性だけが問題ではない

科学・環境 - エキサイトニュース

渋谷のアップリンクというとても小さな映画館でフィンランドの原発ドキュメンタリー映画を観た。
この御時世、もちろんのこと満席であった。

オンカロと名付けられた原発から出た核廃棄物を地中深くに貯蔵、半永久的に密封する施設について、オンカロの運営に携わる人々とのインタビューから、無害になるまで10万年かかるという高濃度核廃棄物の管理の厄介さが浮き彫りになる。

この施設は完成して密封するのが2100年だという。さて、その後、子孫に、この施設の危険性をどうやって伝えるかが問題となる。数万年後の人々が現代と同じ言葉やイラストを理解するとは思えない。

法律をつくって、子孫に警告を代々受け継ぐようにしてみてはどうか。だが、いつ途切れるか分からない。

施設は、密封すれば自己完結的になっているものの、地震や地殻変動で、露わになるかもしれない。

つまり、不確実性が実に大きいものだということだ。

わずか20世紀と21世紀の短期間にしか使われなかったものが、その後、何の役にも立たず、未来永劫に管理し続けなければならない。コストという面では、実をいうと、恐ろしく不効率だということだ。

もう原発なんて、一刻も早くやめようということだね。こんなんだと電気のない生活の方がましか。だが、このブログも電気のおかげで書ける。ただ、最近は自然エネルギーが脚光を浴びている。まだ普及が十分でないからコストがかかるが、しかし、普及すればしめたもの。石油や天然ガス、ウランのように枯渇することはない太陽光と風力。

もはや、それしか頼る道はないということだ。

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by masagata2004 | 2011-05-08 19:54 | 映画ドラマ評論

映画「八甲田山」 ここからスキーが始まった

明治35(1902)年、日露戦争に備えるため、当時の陸軍は青森県の八甲田山の雪中行軍の演習を発令したが、雪原の過酷な環境に耐えきれず、200名近くの兵士が命を落とす結果となる。

何でも、その数年後の1911年、今から100年前、この惨事を教訓としてスキーが日本に採り入れられたとか。スキーを伝来させたのは、オーストリアの軍人、レルヒ大佐であったと。当時は、ストックは長いのが1本であり、雪の中で自由に行き来する手段として普及していき、当然の如く、現代ではレジャーとして普及している。

今年は、そのスキー伝来から100年に当たる。各地で、そのイベントが開かれるとか。

ところで、映画だが、構成がひどすぎて、3時間近くの長きに渡る物語の割りには、見た後に何かが残るというものがさっぱりなかった。それに、何が言いたいのか、さっぱり分からなかった。ただ、淡々とことが進んでいくのを流していくような感じで面白味に欠けた。せっかく高倉健とか出演しているんだから味のある人間ドラマを分かりやすいエピソードを加えて展開させていけば見応えがあったのにという感想だった。

少なくとも、雪山で遭難したいとは思わせない映画だったのは確かだった。

私をスキーに連れてっても、雪山には連れて行かないでといいたい映画だったけど、雪山でないとスキーはできないんだ。

てなわけで、明日、雪山にスキーに行ってきます。



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by masagata2004 | 2010-12-18 21:06 | 映画ドラマ評論


人生は常に進歩していかなければならない


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