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2007年、五大ニュース

今年も残すところ、わずか。

そんなところで恒例の今年のニュースを振り返ります。

私の独断と偏見で今年、印象に残った五つのニュースについて書きます。


1.新潟県の柏崎刈羽原発で震度6の大地震、原発火災に放射能漏れ。

チェルノブイリ以来、議論される原発の安全性に対する疑問がこの地震でさらけ出された感じです。これに関する記事は、タグの「反原発」をクリックしてください。この事件をきっかけに作ったタグです。

2.従軍慰安婦問題で世界中が日本を非難

日本の歴史の暗部というべき「従軍慰安婦問題」に関して、日本に正式な謝罪・賠償を求める決議案が、アメリカ、オランダ、カナダ、EU議会で可決。日本の歴史認識に対する曖昧さが世界中から非難を浴び、不信感を増幅させる結果となりました。私自身、日本人として歴史問題に取り組んでいるため、とても残念に感じます。

これに関する記事は、以下を。

映画「オレの心は負けてない」 終わっていない従軍慰安婦問題

ABCD包囲網を彷彿とさせる

3.民主党、参議院で最多議席を獲得、政権交代へ!

日本の政治の癌は、長年、政権交代がなかったことです。もちろん、民主党だから断然よくなるとはいえませんが、同じメンバーの官僚と政治家が結託を続ける状況では、改革なんてできません。江戸幕府が明治の近代化をするようなもの。来年か再来年の衆院選に期待したいものです。このニュースに関しての直接的な記事は書きませんでしたが、その後の党首辞任騒動に関しては、こんな記事を書きました。やっぱ、政権交代は小沢一郎しか成し得ないか!

4.貧困問題、深刻化

「ネットカフェ難民」とかいう言葉が流行りましたよね。以前から、貧困の広がりは深刻だったのですが、やっと最近になって表面化し始めました。そのことについては、以下の記事を。経済状況の変わった日本。人事ではありませんよね。

ホームレス支援NPO「もやい」を訪ねて

5.月探査衛星、「かぐや」発射成功!

何とも夢のあるニュースです。つい最近はアポロの着地点を撮影したとか。これに関しましては以下の記事を。

アポロ月着陸捏造を暴けるか?

皆さんにとっては、どんなニュースが印象に残りましたか?

さて、来年はどんな年になるか。それでは、よいお年を!
by masagata2004 | 2007-12-27 21:27 | 時事トピック | Trackback | Comments(0)

小説で地球環境問題を考える Part 21

地球環境問題を小説で説いてみようと思って書きました。自作小説ですが、環境問題を考えるための記事と思ってください。

熱帯雨林を守ろうと奮闘する環境活動家と破壊を進める国家及び企業の対立から浮かび上がる不都合な真実。

まずはPart 1からPart 20を読んでください。


 真理子が、驚いて叫んだ。だが、由美子は、真理子の姿など目もくれず、英明に話しかけた。
「由美子さん、これは、これは。あなたも明智物産の一員として開発の現場をきちんと見届けに来たのですね」
 薄気味悪い微笑みを浮かべながら、英明は由美子を見つめ言った。
「開発なんかさせないわ。社長の娘の私が命令するわ。直ちにこの工事をストップさせて」
 由美子は、怒鳴り声で言った。
 バターン、とまた大木が切り倒され地面に叩きつけられる音が響いた。由美子は、まじまじとその光景を眺めた。目から涙が溢れ出そうだ。
「お父様が、そうなさるよう、あなたに伝えたのですか?」
 石田にそうきかれ由美子は黙っていた。
「ほほう、娘であっても、あなたには何の権限もないことを分かっらっしゃるようですね」
 英明は、あざ笑い、リムジンに乗り込もうとする。
「待って、前に言った条件なら、この場で工事を止められるの?」
と自分でも思わぬことを由美子は、言ってしまった。
 英明は、サングラスを外し、まじまじと由美子の方を見つめる。
「条件を飲むのであれば、話しは実に早い。でも、あとで気が変わったは、なしですよ。いつだって工事は再開できるのですからね」
 英明は、現場監督をするスワレシア人に近付き、話しかけた。
 それから数分後、当たりは静まり返った。鋸の音もしない。ブルドーザーもクレーン車もトラックもその場で休停止した。
 由美子は、英明とリムジンに乗り込んだ。リムジンは、エンジンを点火させると、クアランコクに向け発車した。
 真理子は、親友に話しかけることもできず、呆然と由美子と英明がやり取りをするのを眺めていた。二人の間に何だかの取り決めが交わされ、そのことが事態を治めたらしいが、真理子には、それが何であるのか皆目、見当がつかなかった。


 クアランコク・パレス。ホテルの最上階スイートルーム、英明の滞在している部屋に由美子は、英明と二人っきりでいた。由実子は、実に不愉快な気分であった。だが、これも、いかしかたない成り行きであることは十分承知していた。
 英明は、言った。
「私たちが、結婚するとなれば、お父様がまずお喜びになるでしょう」
「今、父は生死をさまよう重病なのよ。娘の結婚を祝福する元気なんてないわ」
 由美子は、苦々しい口調で言った。英明に伝えたくないことを言ったのだ。
「そのことは知っていますよ」
 由美子は驚いた。このことは健次や家族と一部の病院関係者しか知らないことのはずだったのだ。どこから漏れたのだろうかと考える前に、
「じゃあ、すぐにでも見舞いに行ったら。あなたにとっては、とても大切な人なんでしょう。明智物産の社長で、わたしの父親よ」
「ええ、行こうと思ってますよ。私たちの結婚が成立したあとに二人で。その方がいいでしょう。きっとお父様も元気を出します」
 由美子は言い返す言葉がなかった。 
「さあ、さっそくですが。結婚するという証が欲しいですね」
「何が欲しいの?」
と由美子が言った瞬間、英明が由美子の肩を抱き寄せた。お互いの顔を接近させる。キスをするつもりだと由美子は思った。
「やめて!」
と言ったとたん、英明は、由美子の肩をさっと突き放した。
「キスなんて、珍気なもの要りませんよ」
そう言いながら、薄笑いを浮かべる。そして、立っているそばの机の引き出しから一枚の薄い紙切れを取り出した。
「これですよ。これに署名をしてください。これで私たちは、正式な夫婦です」
と出されたのは、日本から持ってきた婚姻届の書面だ。すでに「石田英明」の署名はされ、印鑑も押されている。
 由美子は思った。自分は、何とも愚かしいことをしている。英明は、この時のためすべての準備を整えていたのだ。英明が、ただ自分を利用しようとしていることは分かっている。結婚をさせ、獲得した夫の地位を利用して明智物産を乗っ取ろうとしているのだ。従うだけ損だ。だが、このままでは、あの森は破壊されなくなってしまう。地球から美しい森がまた一つ消され、森の先住民ペタン達は住む場所を奪われる。
「分かったわ。署名をするわ」
 英明は、さっとペンを差し出した。由美子は、殴り書きで署名をした。自分がいかに愚かなことをしているかというのは、はなはだ分かっていた。だが、これは今、現在においての非常手段なのだ。
 英明は、すぐさま婚姻届を取ると、背広のポケットから印鑑を取り出した。「明智由美子」と彫られた印鑑だ。それをさっと婚姻届の由美子の署名の横に押した。
「どこでそんな印鑑を作ったの」
と由美子は、驚いてきいた。
「夫が妻の印鑑を持っいてはいけませんか」
 澄ました顔で英明は答える。そして、英明は、婚姻届を壁にとり付けてある金庫へと持っていった。プッシュボタンのついた金庫の暗唱番号をとんとんと押す。由美子は、その様子を観察した。
「さあ、これからどうしますかな。さっそくハネムーンにでも向かいますか。この辺はまさにハネムーンにはもってこいのところですよね。南国のパラダイスと呼ばれるところでリゾートもたくさんあります。実にいいところに仕事に来たものですよ。そう思いませんか?」
「あなたの下らない会話には付き合ってられないわ。お父さんが心配だから日本にさっそく帰らしてもらうわ」
「日本に帰るのは、明日にして下さい。私たちは今夜、大事なパーティーに招待されているのですよ。明智物産の代表者が出席しないと、これからのビジネスに響きます。お父さまのためにも・・・」
 英明の話しなど聞かないふりをして由美子は、スイートルームの玄関ドアに向かった。廊下へ出ようとした。はっと、ある人物と顔を合わせてしまった。それは、背の低いスワレシア人の老人だった。どこかで見たようなことのある顔だった。男は、由美子に挨拶などすることもなく知らん顔で、さっさとスイートルームに入った。由美子は、さっと廊下へ出た。
 由美子は、男が誰であるのか、とっさに思い出した。通産大臣のライ・グーシングだ。大統領のマラティールと会ったときに初めて見たのを思い出した。
 ふと、思った。なぜ、こんなところに。なぜわざわざ英明の泊まるホテルの一室を訪ねてきたりしたのか。なにも会うのなら、オフィスでいいのではないか。相手は大臣だ。そんな大物が、英明に会うのに、わざわざホテルの一室を訪ねるてくるのであろうか。それにあの大臣が、一人で来たようだし、普段なら、警備の者が付き添って来るはずだが。実に妙だと思った。
 由美子は、スイートルームの玄関ドアが、完全に閉まっていないのに気付いた。あの大臣、自分を見て慌てていた様子だった。それで、ドアをきちんと閉められなかったのでは。きっと誰にもここに来ることを知られたくなかったのだ。と由美子に思索がよぎった。
 由美子は、おそるおそるドアを少しずつ開けた。中から二人の男達の会話が小さい響きだが漏れて聞こえてくる。何を言っているのかはっきり分からないが二人とも英語を使って話し合っているのは確かだ。二人は、玄関ドアから離れた別室にいるようだ。由美子は、足を忍ばせ、そっとスイートルームに音を立てずに入っていった。
 ふと目の前にある机の上に何気なく置かれているものに目が留まった。それは、手で持てるサイズのICレコーダーだった。英明のようなビジネスマンが、秘書に用事を伝えるために録音するものだ。
 由美子は、それをとっさに手に取り、録音のスイッチを入れた。ゆっくりと音を立てないようにライ通産大臣と英明のいる部屋のドアに近づいた。そして、ゆっくりと音を立てないようにノブを回し、わずかに開けた。ICレコーダーをその隙間に差し込んだ。
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「今回は、こちらの急な頼みを呑んでいただきましてありがとうございます。まあ、とりあえずは延期ということになりましたが、来月の末までには建設を再開いたします。しかし、あなたが予定を早めて工事をする許可をくれたおかげで愚かな環境保護の連中を圧巻させることが出来ましたよ」
「いえ、いえ、いつものことですよ。そちらからは、それ相応の報酬を受け取っているのですから、私としては当然の行為と言うものでしょう」
 英明とライ大臣は、テーブルで向かい合って座っている。英明の席の前には、アタッシュケースが置かれていた。
「ところで、これが今回の報酬です。この中には、来月行われる高速道路拡張工事の入札における、明智物産の落札手続きの分も含まれております」
 英明は、得意気に言い、アタッシュケースを開けた。その中には、何本もの札束が敷き詰められていた。
「さっそく目を付けられましたな」
 ライは、にったりと薄笑いを浮かべ言った。
「ええ、まともなやり方で競って、最初の高速道路建設をアメリカの業者にやられましたからね。やはりあなたに頼むべきでした。今回のダムといい、あの世界一の超高層ビルといい、通産大臣のあなたに頼めば何だってうまくいく。こんなにしていただいて感謝したくてもしきれないくらいですよ」
「私は、資金が欲しいだけです。何としてでも、私が、来月に行われる選挙で勝ち、次期大統領の椅子に座るのです。あの男は、ずうずうしくも、またあと五年も大統領の座に居座りたいのです。さんざんいままで私を使っておきながら。私だって、あの男と同じように大統領の座を目指していました。それをあの男、でしゃばりおって、自分に任せればこの国は治まるんだと。私は、閣僚の座で満足すべきだと言いくるめ続けて、あの男とは若い頃からの付き合いでしたが、昔はこの国を変える共通の意志を持った同志だと捲し立てておきながら、死ぬまで自分がトップの座にいたいと考えているんだ」
 ライの顔は、みるみると紅潮していた。英明は、紅潮したライの顔をじっと眺め言った。
「資金というのは、選挙支援のためと、私に紹介してくれたあの組織の連中に支払うやつですよね。選挙の勝利を確実にするために」
 英明は知っていた。マラティールの人気は、絶大だ。政治手腕は見事なもので、この国を発展へと導いたのは、マラティールの力があってのことだったのは誰もが認めることだ。国民から絶対的な人気を勝ち取っている。マラティールが続投する限り、まともな対抗馬などあり得ない。となると、ライ・グーシングが大統領の座を手にするには、ライバルのいない選挙に出馬するしか手はない。マラティールが出馬しないのであれば、大統領の右腕として長年通産大臣を務めてきた彼しか後継は務められないと国民の多くは思うだろう。
 ある組織、この国の影の世界を支配する組織が力になる。彼らにライバルを消すことを頼むのである。英明もその組織に頼みごとをした。結果は期待通りにはならなかったが。
「あんたには、関係ないことだ」
 ライは、「図星だ」といわんとする口調でそう応えた。英明は、思った。こんな背が低く、不細工な老いぼれ男が、一国の大統領になるだと、実に滑稽だ。だが、なってくれるとありがたい。そうなると今まで以上に、大規模プロジェクトの落札が自由になる。
「大統領に昇格された暁には、私どもで盛大の祝杯を挙げさせていただきますよ。多分、その時には、私の結婚祝いと明智物産社長就任祝いも合わせてのことになりますけどね」
 英明は、満悦の笑みを浮かべ言った。通産大臣は、領収書にサインをしているところだ。これは、お決まりの手続きだ。賄賂を受け取ったという証拠を相手に作らせるのだ。それにより、相手が決して自分を裏切ったりできないようにするためだ。
 ライは、英明に署名入りの領収書をさっと手渡した。
「ミスター・イシダ、これで取り引き成立です」
「今夜、パーティー会場でまたお会いしましょう、ミスター・ライ」
 ライと英明は、椅子から立ち上がった。部屋から出ようとする。
 由美子は、急いでリビング・ソファの影に身を縮め隠れた。
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こっそりと隙間から様子を伺う。
 まず、ライが部屋から出て来た。そして、英明が出てきた。ライは、そのまま歩き玄関ドアまで行きドアを開け黙って出ていった。
 英明は、壁にとり付けてあった金庫の前で立ち止まった。暗唱番号を押し、金庫を開ける。ライから受け取った領収書を中に入れると金庫を閉じた。
 由美子は、立ち上がろうとした。英明と対決するのだ。手に持っている収賄場面を録音したこのICレコーダが武器だ。
 プルルル、プルルル、と電話の発信音が鳴った。英明は、受話器を取る。
「ハロー、ああ、君か」
 英明は、しばらく相手の話しに聞き入っている。
「ほう、なるほど。やはり、あんたたちに大統領暗殺を頼んだか。それも、今夜のパーティーで実行するとは大胆だな。もっとも私には関係ないが、前に頼んだ安藤という男の件のように失敗するんじゃないぞ。確実に仕留めることを祈るよ」
 英明は、受話器を電話に置いた。さっと自分の腕時計を見る。何か用事を思い出した様子でスイートルームを出ていく。
 由美子は、部屋に一人っきりになった。立ち上がり、気を静めた。自分は、今まで知らなかった恐ろしいことを知ってしまった。あの英明が、人殺しにまで手を染めていたとは。冷血漢であることは分かっていたが、そこまでするとは思わなかった。恋人の健次に狙いをつけていたことには、唖然としていた。
 そして、賄賂だ。これには父、清太郎も関わっていたのだろうか。父が命令を送り英明にさせていたのでは。父も強欲な実業家だ。賄賂ぐらいのことはしても不思議ではない。
 父は、かわいそうな人だ。それがはっきりした。もっとも信頼していた部下に裏切られ、自分の築き上げた会社さえも奪われようとしている。自分の娘は、そのために利用されているのだ。
 英明は、父の死後、社長に就任するつもりなのだ。結婚の暁に株式の贈与も約束されているはずだ。ダム建設は、もちろんのこと再開する。もしかして、会社を完全に乗っ取るため、自分の相続財産を配偶者として受け継ぐため、自分を殺すかも。由美子は、背筋のひやっとする恐怖を感じた。
 しかし、同時に自分と父を利用して自らの欲望を満たそうとする英明に対し激しい憎悪を覚えた。
 由美子は、金庫に向かった。暗唱番号は、英明が押すのを見ながら記憶した。プッシュボタンを押し、金庫を開けた。中には、札束が幾本かと二つの紙切れが入っている。一つは、英明が入れたライ通産大臣署名の領収書だ。由美子は、それをまず取り出した。そして、もう一つは、英明と自分の結婚を法的に立証した婚姻届たる書面だ。
 由美子は、婚姻届を取り出すと、両手で激しく破った。細かい紙片は床に散った。そして、次なる行動に出た。
 由美子は、電話の受話器を取り上げた。
「ハロー、オペレーターですが」
「クアランコク検察庁につないでください」
と由美子は力強く言った。

Part 22へつづく。
by masagata2004 | 2007-12-25 23:38 | 環境問題を考える | Trackback | Comments(0)

東京からメリークリスマス!



東京で撮ったクリスマス映像をYou Tubeにてお届けします。

まずは、ニコライ堂近くでのブラスバンド演奏、サンタとインタビュー、そして、新宿サザンテラスのイルミネーションです。


それでは、MERRY CHRISTMAS!
by masagata2004 | 2007-12-24 16:29 | 風景写真&動画集 | Trackback | Comments(0)

映画「主人公は僕だった」 職業としての小説家って?

国税庁に勤めるしがないサラリーマンの男、ハロルドは、ある日、自分の生活行動をナレーションする不気味な声が耳打ちされるようになってから悩ましい日々をおくる。実は、それは、とある女性作家が書いていた小説の文で、主人公はハロルド自身であった。作家は悲劇作家で、主人公を最後に必ず殺す人だった。そのことを知ったハロルドは、女性作家に対面して、彼女に自分を殺させないように懇願するが・・・

というストーリーで、内容的には「あなたにも書ける恋愛小説」に似ている。現実の世界と小説の世界が交錯するという設定だ。今回は、小説そのものが現実であったというドラマ。評価としては、C級だな。設定は面白いのだが、強引かつ想定内。もっとひねりがあってもいいのにと思った。

私も、ある種の小説家として共感できる部分は多々あった。どんなストーリーにしようか悩むことはよくある。特にそれで食っていっている職業小説家なら尚のことだろう。

だが、小説のストーリー作りに死にたくなるほど悩むという行為は、端から見ればナルシストか、いわゆる統合失調症に見られる病的なものとしか写らない。そんな連中を見ていると何だか嘆かわしい。

芸人経験があり今はホームレス支援をしているある男性が話していたことが最近、印象的だ。「ショービズのようなものは、あまり職業化すべきものではない。ニコニコ動画とか携帯小説とか、趣味の領域で誰もが発表して、自己満足感に浸ればいいのじゃないのか」って。つまり、第3次産業の中の第3次産業、実態のないものでかせぐ連中がはびこると世の中駄目になってしまうようなことだ。

小説や映画を年1本作る奴が、畑を耕し、食うための米何百人分を生産する農民よりもはるかに多額の収入を稼いでいる。これっておかしくないか。食料自給率の低下著しい日本の現状を嘆く意味で、このことは憂慮すべきだろう。

また、小説をどう評価するかということにも言いたいことがある。何をもっていい小説というのか? 「恋空」のような稚拙とか批判されている小説が結局、大ヒットしている。たかがフィクションじゃないの? 偉そうにいいとか悪いとかいって、「こんな小説がヒットするのは世も末だ」とか嘆く学者どもの心境が分からない。そういう輩が文壇といういびつな世界を形成して、楽して金儲けできるという誘惑を世の人々に提供する。そのおかげか、食糧自給率は下がる。

この映画を作ったのは、ハリウッドで、ハリウッドの映画産業はすごい。巨費をかけていろんな映画を作っており、俳優や脚本家は、豪邸に住んでいる。だけど、アメリカは、世界有数の農業国でもあり、自給率はゆうに100%を超えている。まあ、それだけ資源に恵まれ、市場もでかい国と同じことをしてもね。日本は、いい映画を作ることよりも、食糧自給率や自然エネルギーで電力供給をまかなうことに金を投資すべき。加工貿易による外貨収入を使ってね。資源が枯渇すれば、金出しても、どこの国も売ってくれなくなるもんね。携帯やパソコンのレアメタルなんて反日運動激しい中国から輸入しているって知っている?

以前、小説家とか物書きで食っていければと夢見ていたことがあったが、仮にそんなチャンスが巡ってきても、そういうことが立派なことだとは思わない。ずるがしこいあぶく銭をせしめていると罪悪感を感じないといけないだろう。大金を手にしても、その半分をNGOなどの慈善活動に寄付すべしだし、食糧自給率を上げるために、農業支援でもしなければならないと思う。

でもって、最悪なのは、芸人とか作家を目指して都会で貧乏暮らしをしながら叶わぬ夢の実現を目指す連中。どうでもいい虚業に全生命をかける愚かで、迷惑千万な行為をするなっていうの。小説の書き方やダンスをインチキな連中から学ぶより、農業者から畑での鍬の使い方でも学べばいい。

ちなみに、私は翻訳家だが、主に実務的なものの翻訳をしている。だけど、これは日本という食料や資源を海外に依存する脆弱な国家の生命を食いつなぐための大事な仕事だと思い引き受けている。

以上、言いたい放題でした。

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by masagata2004 | 2007-12-24 14:37 | ライフ・スタイル | Trackback(1) | Comments(4)

うぁー、いやらしい

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by masagata2004 | 2007-12-22 16:41 | 風景写真&動画集 | Trackback | Comments(0)

小林由美著「超・格差社会 アメリカの真実」 アメリカは本当に自由?

とあるインターネット番組で有名な社会学者が、国会議員との討論で「アメリカには格差があるけど同時にチャンスも保証されているから問題にはならない」と発言した。それに対し、このような記事をその番組のHPにTBした。すると、その後、この本の著者を呼んで、アメリカの驚くべき格差社会の実態について語る番組を放送した。そこで、社会学者は自らの見識のなさにたじろんでいたのが印象的だった。

著者は、アメリカでビジネス・コンサルタントをしているキャリア・ウーマン。長年のアメリカでの生活経験から、メディアのこれまで発してきたイメージとは違う驚くべきアメリカ社会の実態を分析して提言をした書物である。

アメリカは、驚くべき格差社会。というか、それを通り越して、封建的な階級社会だという。階級は主に4つに別れる。石油成金に代表される特権階級、ビジネスで成功したプロフェッショナル階級、不安定で安い給与所得で暮らす貧困層、そして、不法移民など何のスキルもない落ちこぼれ。そして、この階級間は、移動が自由ではない。貧しい階層に生まれるとなかなか上昇することができない。中世のヨーロッパ並みの封建制だ。特権階級の上位5%は、総資産の60%を占めている。

その原因は主に二つあるといわれる。一つは、そもそも、人類の歴史を見ると偏在した資産分布が流動することはほとんどあり得ないことなのだ。日本のような戦争を経験した国でない限り、平穏な時代が続くと、一度大きな資産が手にした家系が、それを失うことはほとんどなく世代を通して引き継がれそれは、固定化されていく。戦後の50年代、60年代に幅広い中間層がいて、国民全体が裕福に見えた時代は、たまたまアメリカに富が集中して、そう見えただけだと。そんな時代が終わると、本来の姿に戻る。

第2に、教育機会の問題だ。教育には金がかかる。だからおのずと高い水準の教育を受けられるのは裕福な階層の子弟に限られ、その結果、貧乏な家の子は、結局、まともな教育が受けられず高収入な仕事につくための教養やスキルを持てないため貧困層に落ち着くのである。

だが、それでも国民一般に不満はない。多くの人々は、こんな実態をよく知らないし、誰でもがんばりさえすれば成功できるという「アメリカン・ドリーム」を信じているからだ。

全体を通してアメリカをけなしているのか誉めているのかよく分からない内容だった。だが、エコノミストとしての細かな分析力には感心する。小難しい説明が随所にありついていけない面もあったが。つまりは、自由であるということは、平等であると言うことにはつながらないということなのだ。むしろ自由すぎると平等は損なわれるものだと考えなければいけない。

とはいえ、アメリカの優位は今後、続くのは間違いない。そして、こんな不平等なシステムは、そう簡単に変わらない。そんなアメリカという国と、日本を含めた世界は付き合っていかなければならないのだ。

「自由」っていうのは何なんだろうと考えさせられる。アメリカなどより束縛のある日本の方が、実をいうと自由で暮らしやすい社会だと思えることがある。それは、私がアメリカに留学していた経験からもいえる。留学していた日本人の友人も「アメリカって理想の社会じゃない」と言っていたことを覚えている。

それでも、私は、アメリカで暮らした経験から、アメリカは好きだし、いい国だと思う。「自由である」とかいうことよりも、この本の著者が書いているように、ある種の「心地よさ」があるからだ。それは、画一化されていない社会の多様性と、それを糧にエネルギッシュに稼働させるシステムが備わっているからだろう。少なくとも、学力を備え能力があり、やる気のある人にとっては、アメリカン・ドリームを実現できる最高の場なのだ。だから、世界中から実力者が集まる。

ま、日本には日本の良さがあると思うし、それはそれで良くて、そのいい面を大いに活かせばいいんじゃないかなと思うけど。
by masagata2004 | 2007-12-22 00:22 | 書籍評論 | Trackback(1) | Comments(0)

二人乗りバイク

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by masagata2004 | 2007-12-19 12:09 | 風景写真&動画集 | Trackback | Comments(0)

映画「リターン・トゥー・パラダイス」 外国では羽目を外さないこと 

シンガポールの男、ピンクのビキニ着て禁固1日 | Excite エキサイト

その国、その国に独自の習慣やルールあり軽い気持ちで海外旅行をすべきでない。そんなことを思い知らされる映画である。

舞台はマレーシアで、たまたま知り合った3人の若いアメリカ人の男達。2人はアメリカに帰ったが、一人はマレーシアに残る。だが、その2年後、アメリカに帰った2人にとんでもない知らせが、残った一人の男が麻薬所持で逮捕され有罪判決、おまけに死刑を言い渡されていて、自分たちが戻って麻薬所持の責任を分担しない限り、死刑は執行されると。

海外で思わぬトラブルに巻き込まれ、自国では考えもつかないような刑を受けてしまうケース。だが、麻薬所持はアメリカでも日本でも刑は軽くない。死刑は厳しすぎるが、麻薬の社会に及ぼす影響というのは計り知れない。死刑ぐらい厳しくしないと社会の統制が取れなくなるような危険だってある。この映画では、麻薬を遊び半分に買ってしまったケースだった。ある意味、自業自得な感じを受ける。映画も、決して刑が厳しいことを批判しているわけではなく、むしろ麻薬で退廃しているアメリカ社会に別角度の警鐘を鳴らしているようなドラマだった。

同じような映画に「ブロークダウン・パレス」というのがあるが、これはタイが舞台で、騙され麻薬をつかまされ逮捕されたのではないかという設定。タイの司法のいいかげんさを指摘した面がある。だが、どちらのケースにしろ、実際にあることらしい。

冬の寒い間は、南国でと考えるのだが、是非ともこの点は気をつけたい。危ないところには絶対に行かない。変な誘いには乗らない。得体の知れないものはただでも貰わない。現地の人々の習慣や価値観などは、極力尊重する。

それから、路上のお土産屋さんなんても注意。以前、テレビで見たドラマで、これはトルコが舞台だったが、しつこい土産屋から買った品が国宝級の遺跡だと鑑定され、許可なく密輸した角で刑務所に入れられる恐怖。

海外旅行は、軽率な輩がするべきものではない。行く前に、行く先の事情をしっかり踏まえ心してかからなければならない。

これは人生全てにでも言えることかもしれない。「羽目を外す」とかよく言うけど、羽目は絶対に外してはならない。

外国に行く前には必ず見ておくべきお薦め映画を紹介しました。
by masagata2004 | 2007-12-18 23:27 | 旅行 | Trackback | Comments(0)

小説で地球環境問題を考える Part 20

地球環境問題を小説で説いてみようと思って書きました。自作小説ですが、環境問題を考えるための記事と思ってください。

熱帯雨林を守ろうと奮闘する環境活動家と破壊を進める国家及び企業の対立から浮かび上がる不都合な真実。

まずはPart 1からPart 19を読んでください。

次の日の朝

 ダム建設予定地前では、デモが続いていた。昨晩からテントを張り、立て篭っていた人々が起き上がり、デモを再開した。アジア人、白人、黒人と肌の色は様々。国籍もスワレシア、日本、アメリカ、イギリス、フランスからなどと同じく様々であった。そのデモ隊の前には、警官隊が睨みつけながらずらりと並んで立っていた。
 彼らの掲げるプラカードには、「自然破壊反対」、「熱帯雨林は地球の資源だ」、「先住民を追い出すな」などと書かれていた。
 デモには、近くに住む村民も参加していた。彼らは、「我らの住みかと農地を奪うな」というプラカードを掲げ、自らの生活に密着した切実な思いを訴えていた。
 人々は、叫んだ。
「我々は、計画が中止になるまで決して屈しない!」
 昨日からすでに警官隊も来ていた。デモ隊と警官隊は、お互いにずっとにらみあいを続けている。
 デモ隊の中に一人の日本人女性がいた。この事件を世界中に伝えた雑誌記者、塚原真理子である。ニューズマンツリーのおかげで、事件は世界中に広まり、各国の環境保護団体の関心を引くことになった。
 真理子は、沸き上がる興奮を抑え切れない状態だった。自分が伝えた記事によって世界中の人々が反応している。もしかしてダム建設も中止にできるかもしれない。自分の振るった筆の力によって、世の中を変えることになるかもしれない。自分は、立派なジャーナリストの使命を果たしている。今までにない満足感を感じていた。
 ふと、ガタガタという大きな雑音が、遠くから聞こえてきた。真理子は、音の聞こえる方向を向いた。何台ものトラック、クレーン車、ブルドーザーが向かってくるのが見える。何事だろうか。真理子は、怖くなった。戦場で戦車の大群を見ているような気分だ。
 トラックとクレーン車とブルドーザーの大群は、デモ隊ぎりぎりまで迫ると、すっと止った。停まって静まり返ったと思うと、辺りに砂埃が舞った。
 人々は、圧倒され数歩ぐらい体を後ろに引いた。何事だと、皆そわそわしだした。クレーン車とトラックとブルドーザーのずらりと並んだ姿は、なんとも異様であった。砂埃がおさまり、よく見るとこれらの大型車の集団と共に、黒いリムジンが止まっていた。リムジンは、クレーン車などを背にして、この不気味な集団を引っぱる先頭を担っているみたいだ。
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 リムジンの運転席から、制服を着た運転手が出ると、後部座席のドアを開ける。
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サングラスをかけ、ネクタイと背広をまとった背の高い紳士が姿を現した。
 真理子は、この男を見たことがあった。写真で知っているのだ。新聞の経済欄に、よく載っていた顔だ。明智物産の若くやり手の副社長である。親友の由美子が話していたことも思い出した。
 英明は、車を出たかと思うと、すぐ横に止まっていたトラックの荷台に上がった。そして、スーツ姿をまとったスワレシア人の部下が続いて上がった。部下は、手にメガホンと金属製の大きなケースを持って、重そうな足取りだ。
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 荷台に上がった英明と部下は、デモ隊を見下ろした。デモ隊は、二種類の集団が合わせもってできている。一つは、自然保護を唱える環境保護団体。もう一つは、生活を守ろうとする村民達。なぜか二つの集団は、どちらも同じスローガン、ダム建設反対を唱えているはずなのに右と左で分かれて立ち並んでいる。
 無理もないのかもしれない、と英明は思った。二つの集団は、コミュニケーションに使う言葉もデモを行う目的も違う。右にいる環境保護団体の輩は主に英語を使い、目的は美しく尊い熱帯雨林を守ろうという人類理想の実現だ。片一方の左の集団は、自らの生活を守って行こうという切実なもの。全くの好対照だ。森を守ろうという熱意は同じなのだが、その熱意の湧いてくる源が異なる。
 英明は、部下からメガホンを取り、英語で叫んだ。
「皆様、私は、ヒデアキ・イシダと申しまして今回のダム建設事業を執り行う明智物産を代表する者です。皆様に私どもの事業内容に対する理解を求めにやって参りました」
 そばにいたスワレシア人の部下は英明から手渡されたメガホンを取ると、村人にも分かるスワレシア語に訳して英明の言ったことをそのまま伝えた。
 人々は、静まりかえって聞いている。だが、目だけは、トラックの荷台に立つ二人をにらみつけている。
 相変わらずの企業お得意の弁解が始まったと、真理子は思っていた。
「今回の事業は、この国スワレシアの産業発展のためであり、スワレシア政府から奨励を受けたものであります。これは皆様のためでもあるんです」
「何がみんなのためですって! 地球にとって貴重な熱帯雨林を破壊して、そのうえ、この近くに住む村の人達の生活を危険にさらすことまでして、何が皆のためですって」
 真理子は怒りに口を震えさせながら言った。
 英明は、真理子を見下ろしながら、話し続けた。
「村民の方々には、それ相応の保障をいたします。また、この発電所が完成しました折には、優先的に村民の方々をこちらで雇わさせていただきます」
 スワレシア人部下が通訳したこの言葉が、放たれたとたん、村人側の集団がざわめき始めた。
「今ここに保障金を用意しています。直ちに受け取れます。一人当りこれだけを差し上げます」
 そう言いながら、英明は、金属のケースを開け、そこから分厚い札束を手につかみ、天高らかと挙げた。
 わあっと、どよめきが村人の集団から起こった。人々が、トラックの荷台にかけ寄ってくる。真理子は、不安になってその光景を見つめた。
「保障金をいただこう。それから、あんた達の所で働くよ。きちんとした給料がもらえるんだろう」
 真理子の不安は、当たった。ここの村の人々の生活は、決して豊かとは言えない。農業でなんとか、日々最低限の生活を切り盛りしている人達ばかりだ。天候不良など、自然の気紛れに振り回され、安定した収入が常に望めるとは限らない。そこに、ダムの発電所という一定の給料が保障される職が得られるのであれば、願ってもない話しだ。今までの生活を脅かされる被害者としての憤りは消え去り、今は、この朗報に飛びつくことで頭が一杯になったようだ。
「やめて、お願いだからプライドを売ることなんてしないで!」
とスワレシア人の少女が、トラックの荷台に群がる村人に現地語で呼びかける。その少女は、スワレシア語で話しかけている。身なりがよく裕福な育ちらしく、村民の娘ではないらしい。環境保護団体の集団から出てきた少女だ。
 少女は、必死に呼びかける。少女は、トラックに向かって歩く村の若い男の行く手を遮った。すると、若い男は、少女に言った。
「あんたのようなお嬢様育ちに、俺たちの気持ちが分かってたまるか!」
 若い男は、さっと少女の体を押し倒して前に進んだ。真理子は、彼女に近づいた。
「ねえ、大丈夫。さっきの人ひどいわね」
と真理子は言いながら、彼女に手を差し伸べた。
 だが、少女は、真理子の手を振り払いにらんだ。
「あなたたちのせいよ。外国から来たあなたたちが、この国の自然を荒し回ることをしたりするから! あなたたちが来る前は、この国には、たくさん自然があった。きれいな森がたくさんあったのに、どんどん壊されていった」
 少女は、涙を流しながら英語で話す。真理子は、何も言い返せなかった。
 真理子は、トラックの荷台の上で次から次へと村人に保障金を渡す英明をにらんだ。英明は、金を渡しながら薄笑いを浮かべている。真理子は、英明に向かって叫んだ。
「あんたって人は、卑怯者だわ。貧しい人達の弱みにつけ込んで。今、こんなふうに保障金やってるけど。ダムができれば一切面倒など見ずほったらかしにする企みでしょう」
 英明は、聞こえない振りをした。そして、次なる行動へと移った。メガホンを手に取り、口に当てると叫んだ。
「作業開始!」
 そのかけ声と共に、ブルドーザーが動き出した。クレーン車とトラックも動きだした。森の木のそばまで近づくと止まった。トラックから何人もの作業員が降りてきた。手には、電気鋸を持っている。ギーっと、モーターを回す音が鳴った。
「何をするつもりなの! 建設開始日は、まだじゃない」
と真理子は、叫んだ。
「予定を急遽早めました。通産大臣から認可も取っています」
「何ですって! 計画を直前になって発表すると思ったら、予定を早めるなんて。それも地元の人達の承諾なんか一切取らないで。汚いわ!」
 真理子は、頭の中が煮えくりかえっていた。この場でこの男を殺してやろうとさえ思った。
 環境保護団体の中から、何人かが、鋸を持った作業員にぶつかっていった。警察官がすぐさま押さえつける。だが、また続いて何人かが無謀な行動に出る。警官は、またすぐに彼らを取り押さえる。そんないたちごっこのような格闘が続いた。
 しばらくすると、ガリガリっと、いう木の裂ける音と共に、一本の木がずどんと地面に叩き落とされた。フタバガキの巨木だ。作業員が、縄を大木にくくりつけ、縄のつながったクレーン車が、その木柱を持ち上げトラックの荷台に運びこむ。
 皆、悲痛の想いで、その光景を眺めた。警察官が、メガホンを持って叫ぶ。
「皆さん、工事の邪魔になりますので、直ちに立ち退いてください。これは、命令です」
「そんな命令、屈するものか!」
とヒッピーのような出立ちをした長髪の白人男性が叫んだ。「GREEN PEACE(グリーンピース)」という文字のプリントがされたTシャツを着ている。
 パーンという銃声が当たりに響き渡った。銃は、上空に向かって撃ち放たれた。グリーンピースの長髪男は、その場で腰を抜かし倒れこんだ。仲間が、彼の肩を持ち上げ立ち上がらせようとする。
 ついに銃声まで鳴ったかと、人々は事態の変化と自らの心境の変化を感じ取ったのか、硬直状態に陥り、叫び声を止めた。
 しばらくすると、環境保護団体の集団がぞろぞろと、その場を引き上げ始めた。人々は、深刻な事態に陥ったことを悟り、同時に興醒め感も感じ始めていた。情熱が恐怖によって打ち消されたことを痛感させられたのだ。
 どんどん、人の数が減っていく。村人達の方は、金を貰いほとんどが、消え去ってしまっていた。
 真理子は、この光景を呆然と眺めていた。所詮は、これが現実である。どうにもならないのだ。金と武器で攻める国家権力の前には、一般市民は無力な羊でしかない。何の抵抗力も持ち合わせていないのだ。結局は力に屈し、いずれここに計画通りの発電所が建てられることになる。似たようなことが世界各地で起こっているのだ。これが悲しい現実というものなのだ。
「英明さん、やめて。すぐにこの工事を中止させて!」
と一人の若い女性が現われ言った。そばにタクシーが止まっており、そこから降り立ったところだった。リムジンに乗り込みその場を去ろうとする英明に話しかけたのだ。
「由美子!」

Part 21へ続く。
by masagata2004 | 2007-12-14 21:38 | 環境問題を考える | Trackback | Comments(0)

You Tube 始めたよ ハンディカム映像を投稿

最近、ハンディカムを買って、外の景色なんかを撮るようになりました。

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でもって、さっそく一番お気に入りの場所。新宿御苑へ。

入場券を出して入り、紅葉、だだ広い芝生、バラ園、池の白鷺、日本庭園、鯉の群、すすき、絵を描く人、子供達の歌声などのシーンを4分弱にまとめて投稿してみました。

いかがでしょう?

TOKYO'S MOST BEAUTIFUL PARK をクリック! You Tube に飛びます!
by masagata2004 | 2007-12-11 21:56 | 風景写真&動画集 | Trackback | Comments(0)


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