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仏映画「彼は秘密の女ともだち」 両性具有の美

久しぶりに、フランスらしいフランス映画を観て感激。

フランスだから描ける作品だったと思う。

幼いころからの無二の親友が病死。悲しみに暮れる主人公の女性は、ある日、亡くなった親友の夫が家の中で女装しているところに出くわす。

彼の女装癖に驚くも、次第に、女装姿の彼に惹かれていく。

ネタばれになるが、
by masagata2004 | 2016-05-11 00:01 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)

仏映画「戦争より愛のカンケイ」 フランス版左翼批判映画?

自由奔放な若い女性が、あるかたぶつな中年男性を自らの政治信条貫徹の道具としたいがために誘惑する。男は、それにより今まで自分の人生で見えていなかったことを見るようになる。

久しぶりにいいフランス映画を観た気がする。女の子がなりふり構わずヌードになるが、なぜかそれがエロチックな感じがしないほどドラマはさらりと進行する。人種偏見や差別などをテーマにしているが重くない。

主人公の女性は、超左翼な女の子、エロスが世界を救えるという変な信念の持ち主で、人種差別反対、原発反対などを唱え、右翼を性的に誘惑して自らの思想世界に誘い込んでいくことを趣味とする。

男は保守的で堅物な学者。父親は原発技術者だった。だが、男の家族には秘密があった。それは、母方がユダヤ系で祖父母がアウシュビッツを体験したということ。それは長年一家のタブーだった。そのタブーを彼女が破ってしまう。

ドイツに限らずフランスでもホロコーストに対する贖罪意識は強いということが分かる。だが、同時にフランスは昨今、保守的に社会が変遷しているということもうかがえる。特に移民に対する対応では寛容さを失っているみたいだ。

最後のオチでは、そんな世相が反映されてか、左翼的な政治運動は、お遊びでしかないのでは、という意味合いが込められているように読める。

まさにフランス的政治映画。

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by masagata2004 | 2012-07-08 13:42 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)

アウシュビッツを思い出す

国際総合 - エキサイトニュース

フランスでロマ(かつてはジプシーと呼んだ)人々の国外送還が行われ、それに対し抗議のデモが起こっているとか。

そのニュースを聞いて思いだしたのは2年前に訪ねたポーランドのアウシュビッツだ。アウシュビッツといえば強制収容所で、多くのユダヤ人が虐殺されたところとして有名だが、ユダヤ人以外にロマの人々も対象とされた。以下はロマの収容施設内の写真。その下は、アウシュビッツを撮した動画。私は彼らに誘われてやって来たような気がした。

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つまりのところ、かつてからロマに対する偏見はフランスを含めた欧州では、ユダヤ人に対してと同様に強いということだ。

今回の送還措置は、ホロコーストで「最終解決」のなされる前のゲットーへの強制移住とやや似ているような感じがする。

もちろん、移住を支持する人達の気持ちが分からないわけではない。だが、安易な排除策ともいえる。もっとも、背景にどんなことがあり、どういう経過を辿ってきたかを知らないと、この是非は述べられないが。

いずれにせよ、かつて来た道なんて、変な方向に向かわなければいいのだが。

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by masagata2004 | 2010-09-06 15:00 | 時事トピック | Trackback | Comments(0)

「ディファイアンス」と「レディ・エージェント」 ナチスはネタになる

最近は、ナチスをテーマにした映画が数多く上映されている。トム・クルーズ主演のヒットラー暗殺を企んだ将校の物語「ワルキューレ」、ブラット・ピット主演のナチス狩りをするエージェントを描いた「イングロリアス・バスターズ」、ナチスの独裁を高校生が実体験する「ザ・ウェーブ」とか。これって、イラク戦争現象とリーマン・ショック以降の世界同時不況によるものなのか。昨今の状況が、あの時代に似てきているからなのか。筆者も以前からナチスに関しては、興味があり、DVDで「ヒットラー」というのを買ってしまった。そして、一昨年は、その影響でベルリンとアウシュビッツを旅行してきてしまった。その時の模様はこの記事を。

さて、今回は、2つのDVDを借りた。どちらも実話に基づくもの。一つは、「ディファイアンス」というタイトル。007でボンド役を演じているダニエル・クレイグ主演で、ポーランドでナチスの迫害を逃れるため、森に隠れながらユダヤ人難民で共同体を作り、多くのユダヤ人を救い生き延びた兄弟の物語。

この映画では、反ユダヤ主義とは別に共同体を運営することが、いかに大変かということを考えさせられる。文明から離れ、森の中で木を切り丸太小屋を作り、飢えと寒さといつ来るか分からない追っ手からの恐怖に耐える日々。集団の秩序を保つのは実に大変。ついには、その秩序を守るため、仲間を殺すことさえする。人間社会の基礎的な構造を勉強させられる。また、自分の共同体は自分で守るべしという防衛の思想の大切さも。

反ユダヤ主義でいえば、この映画で強調されているのは、反ユダヤ主義は、ドイツのナチスだけでなく、現地ポーランド人と、またドイツと敵対するソ連赤軍の中に色濃く存在していたということだ。ヨーロッパの反ユダヤ主義とは複雑で実に根深いといわれる。この映画で、クレイグの弟役として出演したリーヴ・シュウレイバーは、私が買ったヒットラーの伝記ドラマ「ヒットラー」で、ヒットラーのパトロンとなる実業家の役を演じている。まさに正反対の役を演じていて、そのギャップが何とも奇妙なコントラストを醸し出していた。

もう一つの作品は、「レディー・エージェント」というフランス映画。私が大ファンのソフィー・マルソー主演。もう40を超えたおばさんになった彼女だが、この映画の中では、ナチスに捕らわれた学者を救い、将校を暗殺する任務を命ぜられたエージェントを好演している。彼女と美女数人がタグを組み、コスプレ、ヌードダンス、色仕掛けを使い悪と戦うというものだけど、彼女以外は悲惨な運命を辿る。まるで、舞台を大戦時に変えたシリアスなチャーリーズ・エンジェルといったところか。

てなわけで、ナチスはネタが尽きない。いろいろ考えさせられると共に、スリルあるドラマが数多くある。もっとナチスに関して研究したい。ドイツ語も勉強しよう。

ちなみに、私自身、英語版ブログでナチスをテーマにした小説を書いた。英語が読めて、興味のある方はBauhauslerをご覧下さい。

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by masagata2004 | 2010-01-12 12:53 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)

映画「イングロリアス・バスターズ」 面白かったが史実を曲げちゃ駄目

てなわけで、ネタバレになりそうな論評なので、まだ観ていない人は読まない方が。

ストーリーは、第2次大戦中、ナチスを次々と殺戮する特殊部隊「イングロリアス・バスターズ」が、占領下のパリでナチスのプロパガンダ映画の上映会で爆弾を仕掛ける作戦に出る。同じ頃、上映会場の映画館では、家族をナチスに殺されたユダヤ人の女性も同じく爆破作戦を練っていた。

タランティーノ監督らしい設定と展開で、第1章から、次々と面白い展開がある。特に最初のユダヤ人を匿う酪農一家とユダヤ人狩りをするナチス高官とのやり取りは必見。ある意味、人間の限界というものを考えさせられる。

映画は、大部分がドイツ語とフランス語で流れていくので、ヨーロッパ映画みたいで、その点、味があっていい。見所は、ナチスの士官に化け敵地潜入をしていたイギリスのエージェントが、イギリス訛りのドイツ語を話してしまい怪しまれる。何とかごまかすが、その後に、ドイツ独自の習慣を知らず、正体を見破られるシーンが機知に富んでいる。ただ、これはヨーロッパでないと分からないネタなんだろうなと思った。

しかし、いくつか難点があった。

ブラビが主演のようだが、あまり中心的なキャラになっていない感じだった。みていて、あまり役にはまっていない感じがした。

もう一つは、最後だが、なぜ、ヒットラーとゲッペルスを爆破直前に映画館から出さなかったのか。明らかに史実と違う展開になった。その辺にこだわらずやっちゃうのか。そういうのって、私好みではない。

この映画で、ドイツ語とフランス語の学習意欲が沸いたことは、いい収穫だったような。

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by masagata2004 | 2009-11-25 23:26 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)

映画「ココ・アヴァン・シャネル」 男社会に挑んだ女性の悲哀

を描いたような映画だった。そんな映画を鑑賞するためか、ご年輩のマダムと一緒にこのフランス映画を観た。

孤児だったシャネルが、酒場で歌手をやっていた時に貴族の放蕩男に拾われ愛人に、その後、愛人の邸宅で出会ったイギリス人貴公子と恋をし、彼の支援を受け、新しいスタイルの夫人ファッションを世に広め大成功を収める。

マダムの意見も混ぜて、評論を書くと。

全体的に言ってつまらない映画であった。前置きが長過ぎる。最後は、とっても輝いていただけに、その前置きの場面をだらだらと流しすぎ。無駄な場面が多い。主演女優は演技も容姿も素晴らしかったのだが、いまいち、ストーリー展開がだらだらの上、ちぐはぐ。色気で男を虜にするだけではない、シャネル流のしたたかさが描き切れていない。その意味で、なぜ彼女があれほど成功したか理解するだけの説得力に欠ける。

ファッション界で華開く彼女の動静を表すためにも、ネックレスとか服装がどのように進化していったかなどの描写がなく、ファッションに興味のある女性としては不満。そのマダムは、ハリウッド版の「ココ・シャネル」を観たのだが、それは分かりやすく伝記風に描かれていてよかったと。このフランス映画は、観たい人がいたとしても、お薦めできない。

さてさて、私個人の評論としては、上記に合意するところとは別に述べさせて貰いたいものがある。

19世紀から20世紀前半にかけての女性たちの苦悩が描かれていることが、この映画の特徴であって、その辺にテーマを据えていたというか、据えすぎていたのではと思う。

つまり、女性に参政権もなく、お金を管理する権利もない男性優位な社会で道を切り開くには、結局、男に媚びるしかなかった。嫌でもそうするしかなく、それだからこそ、彼女のファッションは女性解放的なスタイルが盛り込まれている。当時の女性は、長いスカートにコルセットなどで歩きにくく締め上げられているのが当然だった。

彼女の成功は、女性解放に役立ったものの、実をいうと、彼女自身は、女性の中で最も悲哀を味わった存在であったということを表したかったのだろうと思う。

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映画館に行く前に見たこのシャネルの広告は、そんな悲哀を表しているようでならなかった。
茨の道をかき分け、大成功を収めるのは並大抵のことではないということね。
by masagata2004 | 2009-10-01 17:52 | ライフ・スタイル | Trackback | Comments(0)

ゴーギャンとベーコンの絵が問うもの

久々に実のある美術鑑賞をした。皇居近くにある東京国立近代美術館で「ゴーギャン展」が開催されていたので、1500円払って入場。一通り、ゴーギャンの絵画を見た後に、最も有名な大キャンバスに描かれた「我々はどこから来て、何者で、どこへいこうとしているのか」と題した南太平洋の楽園タヒチの人々が集う姿を描いた作品を目にした。

ゴーギャンが、この作品を描くまでの葛藤をドラマ化した映画「シークレット・パラダイス」を観たが、この絵画が言おうとしていたのは、西洋の近代文明により、原始的な我々の持つ大らかさが失われていったのではないかという訴えかけだ。映画では、ビジネスマンとして大成功を収めたにもかかわらず、そんな人生に嫌気が差し、タヒチに向かったゴーギャンが、せっかくの楽園が宣教師の手によって、屈折した西洋文明の基準を押しつけられていってしまっている姿だった。裸で外を歩くことは厳禁とされ、原住民の偶像崇拝は禁止され、次々と像が破壊される。

そんなんでいいのかと、必死で訴えたかったのだろう。日本は、そんな風に破壊されず、西洋を上手く採り入れながらも、しっかりと独自の文化は守ってきたように思う。その点でいえば、統一国家をつくった江戸幕府とそれを継承しながら近代国家の形成を成し遂げた維新功労者たちに大いに感謝をしたい。間違って植民地化されたら、多神教を祀る神社は、野蛮だ、非文明的だと非難され、ことごとく破壊されたかもしれない。

だが、日本も西洋化により、社会が屈折化された部分が多いにある。例えば、海岸で六尺褌を水着として堂々と着られないこと。もともとは、伝統的な水着といえば、六尺だったが、戦後、廃れていったらしい。まあ、確かに身につけるのが面倒しいところがあるが、尻をだしている姿がみっともないなんて言って欲しくない。

江戸時代は、飛脚や三河屋なんかが堂々と尻丸出しの褌姿で武家屋敷に出入りしていたんだから。今じゃあ、お祭りぐらいのイベントのみ。そして、混浴。かつては、公衆浴場といえば混浴が当たり前だったらしいが、当時の人々は、ビーチで水着になるような感覚で全裸になっていたらしい。それも西洋人に非文明的だと見られてやめたのか。

また、意外なものといえば、同性愛。同じ美術館でイギリスの画家、フランシス・ベーコンの作品「スフィンクス-ミュリエル・ベンチャーの肖像」という抽象画の展示を観賞した。赤いバックに、ベーコンを支援したレズビアンの女性バー店主ミュリエルをスフィンクスと合体した姿で描いている。このベーコンについては映画「愛の悪魔」を見ると分かりやすい。ゲイの画家ベーコンが、自分の家に侵入した泥棒を愛人にするが、その愛人の奇行に悩まされ挙げ句の果て、愛人は自殺する。西洋社会では、キリスト教の影響でゲイなど御法度だが、それも日本に明治時代に輸入され、西洋の束縛的な価値観が植え付けられる。西洋哲学は、一神教による善悪二元論、そして、自然を克服することこそ、神の御心に沿うと考える。だから、人間の内なる自然として性は、あってはならないものなのだ。あくまで生殖のためだけ、だから、同性同士は子供が作れないからいけない。異性同士でも、口でやるのやコンドームを使い避妊するのも駄目。

もう、西洋崇拝主義の時代は終わったね。
 
by masagata2004 | 2009-08-29 20:09 | アート | Trackback | Comments(0)

仏映画「潜水服は蝶の夢を見る」 重度障害者の世話をした日々を思い出す

映画は、フランスの有名なファッション誌エルの編集長だったジャン=ドミニック・ボビー氏が主人公。実在した人で97年に死亡。ロックイン症候群という脳梗塞による重度の身体麻痺障害を起こし、左目しか動かせない状態の中、瞬きだけで綴った自伝のドラマ。

ドラマそのものは、かなり単調なのだが、面白いのは主人公が自らの意志を伝えるため、瞬きを使って文字を伝えるという手法。氏の言葉を聞き取る相手は、アルファベットを読み上げる。Eから始まる使用頻度の多い文字順のアルファベットで、そこで、伝えたい文字になったら、一度瞬きをして「それだ」と示す。一つの単語が出来たら、2度瞬きをして、スペースがあることを示す。読み取った人は、それを書き起こしていく。20万回以上、その瞬きを繰り返し、一冊の本を完成させたのだ。

以前、私は、ボランティアで重度の障害を持つ人の世話をしたことがある。ほんの数日の間、軽井沢の保養地に行き、そこで身体及び知力に強い障害を持つ人々の世話を介護士の方々と共にした。はっきりいって非常に重労働であった。体を動かせない人の服を着せたり、下の世話をしたりと、それも暑い中、休む暇なくほぼ一日中連続で付き添い、軽井沢を楽しむ暇など全くなかった。その大変な作業の中、最も苦労したのは、コミュニケーションがなかなか取れないことだ。自分ばかり話していて、相手がそれに対しどう思っているかを理解できない欲求不満を感じた。相手とて同じように言いたいことを言えない不満を感じていたに違いない。

私が担当したのは、中高年の人で体がほぼ全身麻痺の人だった。知力には問題がないものの、言葉が話せない。ちょうど、この映画の主人公の人のケースと似ているところがある。

障害で言葉を話せない人とこの映画のようなコミュニケーションの取り方はできないものかと、その時から思っていたが、このやり方なら、できるのではと思った。日本語の場合は、欧文字のほぼ倍にあたる50文字ほどあるから、全部読み上げるのは大変だ。例えば、最初は「あ、か、さ、た、な・・・」のような子音の行を指定させ、次に、その母音を指定させるのだ。

だが、いずれにせよ、ものすごい労力が必要になる。この映画で、主人公の瞬きを読み取り、書取に付き合った人には、大いなる敬意を示したい。

だが、そういえば、以前、テレビで見たが、アメリカで軍用ヘリコプターの操縦で目の瞳孔の動きで画面上の位置を指定するシステムを使い、そういう重度障害者がコミュニケーションできるような機械が発明されたと思うが、もっと、そういうのが普及したらいいのに。

ちなみにこの映画のテーマは、人は、体が不自由になっても心で自由にいろんなところに行け、いろいろな体験ができるものだということだろうか。

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by masagata2004 | 2008-08-10 20:51 | 映画ドラマ評論 | Trackback(1) | Comments(0)

映画「パフューム」 芸術家と犯罪者は紙一重

この映画を観た後、そんなことを感じてしまった。

物語は、18世紀のフランス、パリ、捨て子として孤児院で育ったジャン・バティストは、類い希な香りを見分ける才能が生まれつきあった。その才能を買われ香水職人として大成功を収めるが、彼にはどうしてもやり遂げたい仕事があった。

その仕事をやり遂げようとパリを離れ、香水製造の町に移るが、そこで次から次へと女性を誘拐しては殺し、彼女たちの体臭を抽出していく。

ここからはネタバレになるので、まだ見てなくてこれから観たい人はご注意。


最後には、ジャンは連続誘拐殺人犯として逮捕されてしまう。そして、死刑判決を受けるのだが、彼には生き延びる秘策があった。それは、女性達の体臭から抽出した香りの調合で作った魔法の香水であった。

それは、死刑執行人をとりこにし、教会の司祭、裁判官、死刑を眺める大衆をも魅了させた。彼らが普段抑えていた欲情をはなたち、ジャンは、天使として扱われ無罪になり死刑を逃れる。

まあ、そんなことあり得ないのだろうが、ただ、過去の歴史を見れば、香水の香りではなくても、大衆を上手い具合に扇動して犯罪的行為をのうのうと成し遂げてきた事例はある。いい例がナチスドイツである。面白いことに総統だったヒットラーは、政治家になる以前は画家を目指していた。

ヒットラーがあれだけの大衆扇動をやり遂げたのには、彼の芸術家としての才能が影響したと考えられる。最近でいえば、小泉前首相の異常高支持率人気。あの人、オペラ好きだったね。

芸術といえば、ただ芸術としてだけ存在し、日常には関連しないと考えがちだが、実をいうと、恐ろしいまでに我々の日常に影響を与えている。時に、その芸術のために、非常に危険な行為に人間は及んでしまう可能性があるという教訓かもしれない。

究極の芸術を求めることとは、ある意味、究極の犯罪行為なのかもしれない。特にこの映画では、18世紀のフランスという、人命がとても軽んじられていた世相をモチーフにしていたため、主人公が残虐に見えない描写となっている。

芸術家には世間知らずが多いというよね。私個人としては、そんなにまでなって芸術を極めたいとは思わないよ。現実主義者だし、現実主義が好きだから。

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by masagata2004 | 2007-09-08 15:38 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)

映画「マリー・アントワネット」 民主主義の大切さを考えよう

キルスティン・ダンスト主演、オーストリアの王女マリー・アントワネットがフランスのルイ王朝に政略結婚で嫁いでから革命によりベルサイユ宮殿を離れるまでをたんたんと描く、やや叙情的なドラマ。もっとテンポ良くすれば良かったのにと指摘したくなるぐらい流れは退屈であったが、豪華絢爛な衣装と本場ベルサイユ宮殿でロケを行っただけある抜群の臨場感が楽しめた。主演女優はミスキャストな感じはしたが。

ストーリーは「ベルサイユのばら」という漫画を読んで、よく知っていたので、それを思い返した感じだ。宮殿の王族には何のプライバシーもなく、着替えから食事までが全て儀式で執り行われる。夫との結婚生活は満たされないもので、それ故に贅沢に明け暮れ、空虚感を満たそうとする。気が付くと財政は火の車。それこそが歴史に名を残す「フランス革命」のきっかけとなる。

10年以上も前にフランスのパリ郊外、ベルサイユ宮殿を訪れたことがある。撮影場所の庭園やマリー・アントワネットが隠れ家としたプチ・トリアノンの美しさは今でもはっきりと覚えている。

プチ・トリアノンは田舎の農家をモチーフにした建物があり、アントワネットが農民の暮らしに憧れて過ごしたところだそうだが、考えてみれば、当の農民はあくせく働けど税をふんだくられ飢えに苦しんでいたのだから、所詮は金持ちのノスタルジーに過ぎない。庶民の生活を真に分かっていたなら、そんな隠れ家を作るより、その金でもっといい政治をすることを考えただろうに。

以前、「世界ふしぎ発見」のフランス革命の特集で、当時、庶民がパン一切れをやっと食うのにあくせくしていた時、貴族達は、原料となる小麦をヘアパウダーに使っていたというのだから、こりゃあ革命が起こっても仕方ない。

選挙まであと3日間、我々の民主主義は、そういう歴史の積み重ねから生まれたものであることを知らなければならない。

ちなみに欧米と違い、日本は、皇帝が処刑されるほどの反乱や革命が起こらなかったのは、江戸時代までの封建領主の生活スタイルが意外に質素だったからといわれる。また、同性愛が認められるほど社会が性に対して奔放だったため、その精神の自由さから不満がお上に突き上がらなかったとも。

だからこそ、市民意識が未だに低く、民主主義が機能しにくい面もある。そういうわけですので、皆さん、投票に行きましょう。

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by masagata2004 | 2007-07-26 23:06 | 映画ドラマ評論 | Trackback | Comments(0)


人生は常に進歩していかなければならない


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