懐かしのSFドラマ「バイオニック・ジェミー」のおかげで苦痛に耐え抜けた
辺野古は本来、右翼が座り込むところ
3月16日に沖縄県名護市辺野古沖にて修学旅行生を乗せた船2隻が大波に煽られ転覆し17歳の女子高生を含む2名の方々が亡くなった事故に関して、その船が事故が起こった時の見学目的とは違い、普段は現地の米軍新基地建設反対運動に使われていたため、反対派に対するバッシングが起こり、さしずめそれは右派による左翼に対する格好の攻撃材料となっている様相です。
この事故については、これまで辺野古において新基地建設反対の抗議運動に参加してきた者としての考察をまとめた記事を本ブログ上ですでに記述しております。
今回の反基地抗議団体と修学旅行を主催した高校は、いわゆる左翼なるレッテルを貼られて右翼系の政治家やメディアからの非難にさらされています。死者を出した事故を起こしたのだから非難されるのは当然ですが、今回の場合、高校が教育基本法違反を犯したという程までに踏み込み、米軍海兵隊新基地建設という政治的な問題の是非に結びつけようという意図が透けてみえます。
さて、これまで抗議運動に参加してきた私は左翼であるかというと、実際そうではありません。少なくともそうではないと思っています。後述にて詳しく説明しますが、私は憲法9条改正賛成派の人間です。ただ、それだからといって右翼でもありません。あくまで現実主義者として実利主義者としてそう思うからです。
そして、今回の事故に至るまでの活動を通して思うことは、辺野古の基地建設反対の座り込みなどの反米軍基地運動は、本来、右翼の人々が率先してすべきことではないのかということです。
2019年2月、こんな体験をしました。当時、辺野古の新基地建設の是非の県民投票運動を取材に来たロシアの記者が私にこう訊いたのです。
「日本の右翼はナショナリストなのにどうして米軍の新基地ができることを支持するのか?」
私は答えに困りました。とりあえず、米軍が同盟国軍で日本を守っているからだと答えましたが、ロシアの記者は納得いかないようでした。
日米安保条約の実効性
米軍が日本を守っているというのは日米安保条約が根拠となっていますが、さてこの日米安保条約が本当に日本を守っている機能を持っているかというと、元外交官の孫崎享氏や元航空自衛隊幹部だった田母神俊雄氏などが説明するように、必ずしもあてにはならないというのが実情です。
安保条約5条には「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。」と書いておりますが、この中の「自国の憲法上の規定及び手続に従つて」というのは、つまりアメリカにおいては連邦議会が承認しなければ防衛出動は発動されないということを意味します。議会が派兵を反対したから日本を守れなかったとしても違反にはならないということです。
また、「共通の危機に対処する」という文言は兵員を派遣するとは限らず、兵器を提供したり情報を提供することに限定しての協力で済ませることでも良いことを意味します。丁度、現在、ロシアに侵攻されたウクライナに対してアメリカがしていることと同じです。
その共通の危機の対処の方法を記した日米防衛指針には「自衛隊は日本防衛の一義的責任がある」とあり、結局、日本の責任で日本は防衛しなければならないとなっています。
因みに良い比較としてアメリカとヨーロッパ諸国との軍事同盟NATOにおいては上記のような連邦議会の承認は条件としてなく、また武力行使での協力が明記されています。なので、有事の際の米軍の日本へのコミットメントというのは期待ほど大きくはないといえるのです。
冷戦後の世界情勢と米中関係の変化
ただ、それでも条約は結んでいるし沖縄をはじめ広大な基地を提供しているのだから守ってくれるのではないか、せめて抑止力になってくれているのではないかと期待をする人もいますが、日米安保条約が締結されたソ連をはじめとする反共産主義冷戦時代はすでに30年以上も前に終わっており、代わりの脅威とされている中国とはアメリカは経済において日本以上に重要視しており、最近もトランプ大統領が財界大物を引き連れ北京を訪問して友好関係をアピールし、台湾問題では台湾を従来の必ず守る対象から交渉材料として捨て駒にもできることを明言して情勢が大きく変わったことがうかがえます。
中国はGDPでは日本の4倍以上ある実質国家資本主義国家でアメリカにとっては重要な得意先です。またハイテク機器製造には欠かせないレアアースの供給元である限り、アメリカが中国との関係を悪くしてまで日中の紛争に介入する可能性は低いとみられます。
特に極東の日本はNATO等のヨーロッパ諸国に比べ優先順位は低く、アメリカ人にとっては中国も日本も似たような東洋の国としてみられており、日本が期待するほど目をかけられていません。はっきりいってアメリカはトランプ大統領に象徴されるように白人支配の人種差別国家で東洋人は見下げられた存在です。米国在住経験からもそう断言できます。
核の傘と呼ばれる核抑止力を期待する声もありますが、実際、日本が中国、ロシア、北朝鮮から核攻撃を受けたとしてアメリカが反撃してくれるかというと、その反撃に対しさらに核攻撃が自分たちに来る恐れからしてくれないということも想定されます。
そもそもアメリカ人にとって自国外にある軍事基地は自国の覇権を広げる意味を持っています。日本を守っているわけではなく日本にある基地をアメリカの覇権の維持に使い、かつては朝鮮半島、ベトナム、現在はイランにおける自国の権益を守るか拡張する拠点にしているに過ぎません。
米軍基地は治外法権施設
分かってないといけないのは、米軍基地は外国軍の基地であり、日本の主権が及ばない治外法権区域であるということです。米兵が基地の外で犯罪を犯して逃げ込まれたり、騒音をたてられたり、PFASなどの汚染水を垂れ流されたりしても日本の公的機関は介入して事態を改善させることができない立場にあるのです。
守ってもらっている代償として甘んじるべきだという人がいますが、冷戦時代と違い、そんなメリットは少なく、むしろ基地周辺の環境悪化などのデメリットの方が際立ちます。
お隣の韓国には米軍が常駐して比較されますが韓国は陸続きの北朝鮮と休戦中であり、有事の真っただ中であるという特殊な事情があります。
有事に際しても米軍は日本の指揮下にあるわけではなく、アメリカの国益優先に動きます。また、イランのホルムズ海峡封鎖により日米同盟そのものが岐路に立たされています。日本の米軍基地から派遣される部隊が日本経済の根幹をなす石油の輸送をせき止めて日本経済を困窮に貶めているのです。
右翼なら米軍基地は断固反対すべし
何よりも肝に銘じるべきは愛国者や国粋主義者たる右翼なら、どんなにメリットが大きくても国家の主権が侵害されている現状を許容など全くできないはずだということです。
歴史的には米軍は旧敵国の占領軍で右翼が無罪だと主張する靖国神社のA級戦犯を処刑した軍隊です。占領が解かれた後も、日本の再軍備を抑える目的で駐留してきたことも忘れてはなりません。自存自衛主義の右翼ならば尚のことです。
でも、それでも何故に日本の自称右翼は米軍を支持し続けるのでしょうか?
今回の反基地派を含む左翼バッシングの根底にある思想とは、自分たちはお花畑平和主義の左翼に比べ、現実派として米軍に守ってもらい防衛強化しているのだからえらいんだ、というものでしょう。
本来、自存自衛を国是とする右翼にとっては反基地派の左翼は米軍に気を遣わせるためにも影から後押しした方がメリットがあると考えるべきなのですが、左翼をバッシングすることにより自身の立場を正当化しようとする意図があると思います。
これは自分たちが愛国主義や国粋主義と相反して米軍に従属している惨めな立場を掻き消し、さらに強いものにすがり楽して優越感を得たい心理を反映していると考えられます。
自称右翼の政治家や言論人には、米軍があてにならない現実を理解している人も多くいるはずですが、票集めや金儲けのため、ポジショントークで属米右翼言説を誇らしげに語っているように思えます。
始末が悪いのは、辺野古においては完成見込みがない工事さえゼネコン利権防衛の為に続けられ、それが防衛に寄与しているから愛国的だとうそぶく言説がまかり通っていることです。ビジネス右翼といえる人々でしょう。
ただ、こんな米軍従属の右翼が幅をきかせている限り米国からは使いやすい家来としてたかられ続け国富を奪われ、他国からは奴隷根性が強く自尊心の低い民族として蔑まれ、自国民は属国民としてしか自らを認識できず日本人としての誇りを持てない人生をおくることになります。
ですが、私は、そんな自称右翼の方々がそんないびつな態度を取ることの理由が彼らの頭の悪さや近視眼的強欲さだけでなく、日本社会が第二次世界大戦後からずっと自国の主権や防衛をどうしていくべきかを考えてこなかったことに要因があると思っています。
それが憲法9条の問題です。
9条改正について
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新基地建設反対の抗議参加者からみた辺野古転覆事故の考察 海保の責任 日米安保等
2026年3月16日、とんでもない事故が起こりました。沖縄県名護市辺野古沖で、現地で進行中の米軍海兵隊の新基地建設の工事現場を見学するため航行した船2隻が大波にあおられ転覆し乗っていた多数が怪我をして2名の方々が亡くなりました。1名は2隻の内の1隻「不屈」を操縦していた船長で、もう1名はもう一隻の「平和丸」に乗っていた女子高生でした。2隻は京都から来た修学旅行生に平和学習の一環として海上の工事現場を見せることが目的でした。
怪我をされた方々の早期の回復を願うとともに亡くなられた2名の方々には哀悼の意を表します。特に女子高生の17歳という若さで命を落としたことは悔やまれてなりません。
抗議船乗船経験者の考察
私は辺野古の米軍海兵隊新基地問題には2009年の民主党政権発足後、普天間基地の移設先を沖縄県外にするか否かの時から関わるようになりました。

以後、年に数回の頻度で訪れ事故の現場となった海上にも転覆した「不屈」と「平和丸」に乗って抗議運動に参加してきました。当ブログにも数多く現場での体験と新基地問題に関する投稿をしてきましたのでご覧になれば分かると思います。

もう一人の亡くなられた船長は金井牧師で実際にお会いして少しお話をしたことがあります。お話の中で海兵隊の部隊をLEGIONと呼ぶことは聖書由来であると教えられました。
私自身は沖縄に来る時に参加に加わるという程度で船を運営していた抗議団体の「ヘリ基地反対協」の運営には関わっておらず在住の方々とは違いコアなメンバーではありませんが現場の事情は呑み込んでいるつもりです。
一部報道であるように安全管理に不備に対する指摘ですが、これまで数十回と乗船した経験からすると、それは当たらないと思います。乗船には必ず救命胴衣の着用は義務付けられ、また定員は必ず守っていて、ルールを守らない人は抗議運動に加えないなど規律を重んじる方々ばかりという印象を受けました。
事故現場となった沖は何度も通過したことがあります。波が確かに高くなる場所でしたが、それは浜辺近くに比べてという程度で、沖に出れば白波が立ち揺れるのは普通という程度だったと思います。実際、那覇のスキューバダイビングのツアーでは慶良間諸島のダイビングスポットに行くのに大波をぬってボートが向かうのに比べれば遥かに穏やかでした。
乗っていて危険を感じることは一度もなかったです。
波浪注意報が出ているのに出航したことですが、現地ではその月3月は初めから事故のあった16日までの間に波浪注意報がでなかった日は8日の1度だけで、沖縄ではは波浪注意報は頻繁に出るらしく、それが航行を中止する決定要因にはならないと現地の人からは聞きます。また、亡くなられた金井牧師は抗議運動に参加する方々に昨年の11月、メールにて海上強風警報と波浪注意報が同時に出ているので出航を中止する旨を伝達したことがあります。以下がその時にメール文です。なので注意報を軽視していたということはないと思われます。

しかしながら、当日がどんな状況であったかは私の知るところではありません。不測の事態だったのか船長の判断ミスだったのかは今後の実況見分や捜査により明らかになるかと思われます。
とはいえ、今回の修学旅行生を見学目的とはいえ抗議船に乗せて航行したということには驚いています。今まで浜辺で学生に新基地について説明している場面を見たことがありましたが、その延長と考えたのでしょうか。
私が抗議船に乗るときは自己責任を覚悟の上で乗船していました。抗議以外に単なる見学や取材目的で乗る人もいましたが、私が知る限り成人で個人単位の乗船だったと思います。未成年者の旅行者集団を乗せるには相応しい船だとは思えないのです。安全航行に自信があったとしても今回のように不測の事態が起こった場合に責任が取れるのかという懸念があります。依頼した学校にも問題ありましたが引き受けた抗議団体側も慎重さに欠けていたと思います。
それに関連して海上運送法の旅客船登録を抗議船がしてなかったことが問題視されていますが、そのことに関しては一つ重要な事柄があります。
海上保安庁側の責任問題です。
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