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太鼓持ち(幇間)の演芸観てきました

神楽坂のうなぎ屋で、今では希少な存在となった太鼓持ち、または幇間と呼ばれるお座敷芸人の演芸を見に行った。うなぎ屋なので、うなぎの食事つきの昼食会を兼ねた演芸会。

この太鼓持ち(幇間)に関心を持ったのは、最初はNHKのドラマ「坂の上の雲」で登場したから、何だろうと思ったこと。そして、最近、そんな太鼓持ち(幇間)の人の自伝「幇間の遺言」を読んだからだ。

その演芸会に登場した太鼓持ちは、「坂の上の雲」に出演したうえ、自伝本の著者である悠玄亭玉介の弟子であった悠玄亭玉八氏である。
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玉八氏は、まず自己紹介をして、太鼓持ちという職業について語った。そもそも演芸の舞台に立つような仕事ではなく、芸者と同じように、お座敷でお客様をおもてなしするのがメインで、客と一緒に酒を飲み、芸者と客の仲介みたいなことをして、余興の芸を見せるのが仕事。舞台芸人とは本来一線を画すのだ。

そして、その太鼓持ちも、20世紀中頃には全国に400人以上いたのが、今では数人ほどになっているのだと。理由は、同氏の演芸をみて分かった。というのは、立派な芸をしているのだが、今では、古臭く笑ったり打ち込んで楽しむにはしんどい。歌舞伎の役者のモノマネなどしても、そんなものを知っている人は少ない。つまりのところ、娯楽が多様化してしまい、座敷で太鼓持ちと遊ぶことだけが楽しみではなくなったというのだ。それを聞くと何となく寂しい。

かつてはお座敷に御呼ばれして、VIP相手におしゃべりの相手や余興をしてみせたというもの。それについては前述の著書が詳しい。もてなしのプロとして、お客さんと話す話題はトピックを慎重に選ばなければならない。政治や宗教の話題はタブーだとのこと。

昔は粋な客がいて、太鼓持ちに着物のまま池を泳がせ、着物を台無しにさせたが、そのあと、そのまま同じ着物をくれたりと実に豪勢。だが、つらい面もあり、そんな客の無理難題につき合わされ、石原慎太郎の小説をまねた障子破りをさせられたり、愛人にふられて不機嫌になった客に八つ当たりされ、殴られたりしたという。今では、そんなことは起こらない。

そんなわけで、玉八さんの芸はどんなものかというと、ものまねやダジャレのトーク、三味線を弾きながらの都都逸、屏風を使った屏風に誰かが潜んでいるように見せる屏風芸、最後はかっぽれ踊り。太鼓持ち(幇間)の演芸観てきました_b0017892_22335430.jpg
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私にはいまいちだったが、ただ、どこかで余興をする時の参考にさせてもらいたいと思った。
by masagata2004 | 2013-06-28 22:38 | 演劇評論 | Trackback | Comments(0)


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