映画「小さき声のカノン」 あれから6年
大地震と大津波と原発事故が東北地方で起こった311から6年目。東京は千代田区のアーツ千代田で上映されたドキュメンタリー映画「小さき声のカノン」を観た。その1週間前に、私は、福島県の伊達市と飯舘村を訪ねている。
映画は主に、福島で子供と一緒に暮らすお母さん達の苦悩に焦点をあて、1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ原発事故により被害を被ったベラルーシの人々との対比を醸し出している。驚くことに、そのベラルーシの放射染被害対策を策定したのは日本の医師や団体によるものだったという。
規模は違うが、子供への影響の深刻さは、そんなに変わらないということを思い知らされる。特に、子供の体力に著しい変化がみられると応える人々のインタビュー場面で、ぞっとする思いをさせられる。チェルノブイリでは、当時子供だった人たちが大人として成長するまでに何度も骨折を経験するなど、肉体の弱体化が指摘されていた。また、原発事故後に生まれた人々にも健康障害は多発しているという。
ちなみに、福島では、事項当時18歳以下だった子供達の検査で、通常の数十倍を超える甲状腺癌の症状がみられており、明らかにチェルノブイリと重なる。
映画を製作した鎌仲ひとみさんとも、お話をして、私が伊達市や飯舘村を前の週に訪ねたことを話すと、服は洗濯をしたか、ときかれた。線量は高くなくとも、土壌汚染の心配があるからだという。
さて、私の伊達市と飯舘村の訪問記について述べると、
伊達市では、厄難を防ぐ神事の祭りに褌姿で参加した。それは、2012年から毎年のように参加している。いざとなったら神頼みである。参加しながら、神様にしっかりとお願いした。現地の人に甲状腺癌が増えていることなどを話すと、関連性は証明されたわけではない、という意見を聞く。この辺の事情は複雑でデリケートだ。
その祭りが終わった後に、隣の飯舘村に向かった。飯舘村は現在、居住制限区域となっているが、今月末にそれが解除される。車の通行はできるが、誰も住むことはできない。4月からそれが可能となる。空間線量の表示は以下の通り。
除染した土が畑に盛られ、カバーがかけられている光景をあちこちで目にする。それは、合わせると膨大である。
家畜小屋は放置され荒れたまま、集落は、ゴーストタウンのようで時間が止まった雰囲気だ。飯舘牛を飼育していたところだったのだろうか。
飯舘村の南の村境の方へ行くと、「帰宅困難地域」があり、そこはゲートが設置され、通行不可である。
そこで、私の持っている簡易線量計で放射線量を計ってみると、毎時1マイクロシーベルトを超える値が出た。
日本の領土の一部にこんな地域がつくられたことを恥に思わなければならない。
この映画を観た日の前の日に、私は民進党の長妻昭氏の市民との対話集会に参加した。その時、民進党の原発ゼロ政策の実効性について問うた。
長妻氏は、こんな事故を起こした限り、原発はゼロにするしかない。支持団体である連合は反対しているが、説得をしていくつもりである。それでも無理なら、いざとなったら党首が決断をする、と述べていた。
課題となるのは、廃炉するためにも、原発の技術者の確保が重要になるということだ。そんな意味で、原発とは、そう簡単に縁を切れない。だからこそ、原発と、それによる甚大な被害について、我々はしっかりと勉強しなければならない。
映画は主に、福島で子供と一緒に暮らすお母さん達の苦悩に焦点をあて、1986年に大事故を起こしたチェルノブイリ原発事故により被害を被ったベラルーシの人々との対比を醸し出している。驚くことに、そのベラルーシの放射染被害対策を策定したのは日本の医師や団体によるものだったという。
規模は違うが、子供への影響の深刻さは、そんなに変わらないということを思い知らされる。特に、子供の体力に著しい変化がみられると応える人々のインタビュー場面で、ぞっとする思いをさせられる。チェルノブイリでは、当時子供だった人たちが大人として成長するまでに何度も骨折を経験するなど、肉体の弱体化が指摘されていた。また、原発事故後に生まれた人々にも健康障害は多発しているという。
ちなみに、福島では、事項当時18歳以下だった子供達の検査で、通常の数十倍を超える甲状腺癌の症状がみられており、明らかにチェルノブイリと重なる。
映画を製作した鎌仲ひとみさんとも、お話をして、私が伊達市や飯舘村を前の週に訪ねたことを話すと、服は洗濯をしたか、ときかれた。線量は高くなくとも、土壌汚染の心配があるからだという。
さて、私の伊達市と飯舘村の訪問記について述べると、
伊達市では、厄難を防ぐ神事の祭りに褌姿で参加した。それは、2012年から毎年のように参加している。いざとなったら神頼みである。参加しながら、神様にしっかりとお願いした。現地の人に甲状腺癌が増えていることなどを話すと、関連性は証明されたわけではない、という意見を聞く。この辺の事情は複雑でデリケートだ。
除染した土が畑に盛られ、カバーがかけられている光景をあちこちで目にする。それは、合わせると膨大である。
この映画を観た日の前の日に、私は民進党の長妻昭氏の市民との対話集会に参加した。その時、民進党の原発ゼロ政策の実効性について問うた。
長妻氏は、こんな事故を起こした限り、原発はゼロにするしかない。支持団体である連合は反対しているが、説得をしていくつもりである。それでも無理なら、いざとなったら党首が決断をする、と述べていた。
課題となるのは、廃炉するためにも、原発の技術者の確保が重要になるということだ。そんな意味で、原発とは、そう簡単に縁を切れない。だからこそ、原発と、それによる甚大な被害について、我々はしっかりと勉強しなければならない。
by masagata2004
| 2017-03-14 11:09
| 環境問題を考える
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