福島第一原発に行ってきました 福島ツアーレポート前編
9月の最終週末、9年前、日本を恐怖に陥れたあの東京電力福島第一原発を訪れた。
それは、一種のダークツーリズムを企画する旅行社が企画した1泊2日ツアーに参加してできたこと。東電は、福島県に廃炉資料館を設立した。
だが、この資料館は、そもそもは、原発推進の宣伝のための施設として建てられたものが、事故の結果、原発の廃炉の進行を一般の人々に報告するようなPRするための施設に変更された。外観はアインシュタイン、エジソン、キューリ夫人を象徴したものだという。結果として「人類と核は共存できない」と言ったアインシュタインの予言通りになったということを象徴した感じだ。
この施設に入る前に、施設のある富岡町を周ったが、一部に立ち入りが禁止されている高放射線量エリアがある。
さて、廃炉資料館に入ると、まずは東電の謝罪PR映像をみさせられた。
「迷惑をかけた」と当たり前のことをだらだらと語り、いかに廃炉を進めているか宣伝する内容だった。でも、これには、オチがある。東電は、現在、福島第一で雨水や地下水による汚染水の浄化処理でも除去できないトリチウムを含んだ水が、溜まりに溜まり、これ以上貯蔵できないため、海に放出することを計画している。それを問題ない、トリチウムは無害だと公知させるための資料が見学者に配布されるのである。
この廃炉資料館から、東電のバスに乗って第一原発に向かうことになった。撮影は禁止で、東電のスタッフにより撮影をしてもらった写真を後で提供してもらうことになった。
施設内に入ると、保安チェックをされ、さらに、蓄積放射線量を計測する機械をつけさせられた。もっとも、施設内の96%は、防護服を着ずに入れるほど除染がされている。だからこそ、私のような一般の人間が普段着で入れたのである。
施設内は、事故前は緑が豊かだった場所だったのだが、雨水が地下に溜まらないようにするため、土の面があったところは、コンクリートで固めてしまっていた。
そして、あの水素爆発で上部が吹っ飛んだ原発建屋にたどり着いた。今は、煙突の上部が取り外され、建屋の上部はカバーがされている。
一番気になる放射線量であるが、これに関しては、私が原発事故の前から持っていたアナログのガイガーカウンタを使って測った。
写真が鮮明ではないため、それに関しては東京で測った時のガイガーカウンタと比較すると、いかに高いかが分かる。
事故で最初に爆発した一号機に関しては、まだ使用済燃料棒が入っているため、瓦礫をUFOキャッチャーみたいにクレーンで取り除き、その後、燃料棒を取り外すのだが、予定では2027年以降だ。廃炉全体は、これから40年以上も続く。
この原発が完成して、稼働開始から、事故が起こるまで40年だったとすると、なんと朝三暮四なことをしてしまったと思える。
原発を最後、出る時、東電スタッフから、まさに見学ツアーのオチを見せられた。水の瓶を出して、それに放射線測定器を当て、放射線量がいかに低いかを見せる。そして、私にその水の瓶を持たせて写真撮影。水は、トリチウム入りの処理水だった。
福島第一原発を後にして、その日は、そこから、20キロ離れたJビレッジに行き、宿泊することとなった。ここは、サッカーグラウンドなどのスポーツ施設付きの宿泊施設だが、原発事故当時、ギリギリ避難圏外だったため、作業員や作業機材などを配置する場所として使われた。その後、原状回復されスポーツと宿泊のための施設として再び使われている。
さて、翌日については、後編で語ることとする。
私の体験記、意見、評論、人生観などについて書きます
by マサガタ
S | M | T | W | T | F | S |
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
31 |
カテゴリ
全体プロフィール
自作小説
映画ドラマ評論
環境問題を考える
時事トピック
音楽
スポーツ
ライフ・スタイル
米留学体験談
イベント告知板
メディア問題
旅行
中国
風景写真&動画集
書籍評論
演劇評論
アート
マサガタな日々
JANJAN
スキー
沖縄
タグ
政治 シネマ 諸々 歴史 エコロジー 反原発 USA マトリックス 戦争 地域再生 猫 健康 ドキュメンタリー 性 ドイツ チャイナ ノベルズ 科学 フランス エジプト最新のトラックバック
フォロー中のブログ
高遠菜穂子のイラク・ホー...ジャーナリスト・志葉玲の...
地球を楽園にする芸術家・...
*華の宴* ~ Life...
poziomkaとポーラ...
広島瀬戸内新聞ニュース(...
井上靜 網誌
美ら海・沖縄に基地はいらない!
辺野古の海を土砂で埋める...
その他のお薦めリンク
Peaceful Tomorrows
Our Planet
環境エネルギー政策研究所
STAND WITH OKINAWA
私へのメールは、
masagata1029アットマークy8.dion.ne.jp まで。
当ブログへのリンクはフリーです。