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決議案を通過させる必要がないくらいのことを日本がしていれば

Excite エキサイト : 国際ニュース

こんなにもめることはないのだろう。これまでは、日米関係を悪化させたくないので気を使って通過を渋ってきたのだろうけど。

こういう風に日本の戦争責任問題にアメリカが介入し出すのは、最近は中国や韓国との関係の配慮から、日本に圧力をかける必要が出てきたからだと聞く。靖国問題もしかり、つまりは日本とアジア諸外国との関係が悪過ぎるとかえって米国にとっては日本を使いづらくなっているのだという。日本に極東においてアメリカの代弁をしていただきたいという役割が果たせなくなるからと。

だけど、こういうことは日本人自身が自分たちのこととして率先して、かたをつけていれば良かったのにと思う。こんなことだから、アメリカに東京大空襲や原爆のことを謝罪、反省させることができないでいるのだ。

決議案可決は、日本人としては反対だが、そんなものを必要としないくらい、自国の過去の清算に積極的に日本が取り組んでいればよかったのにと思う。河野談話だけでなく、きちっとした国会決議案をね。いつまでも、歴史をカードにされたくない。右翼とか愛国者と呼ばれる方々は、どうしてそういうことを認識できないのか。

ちなみに過去の清算といえば、私は日本が侵略戦争に加担する過程を自作小説を書きながら検証しています。

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以下は問題の河野談話の全文です。この外務省サイトからコピペしました。政府も直接の関与を過去に認めています。これだけ堂々と認めていながら、今更、ひっくり返すと国家の体を為してないと思われるだけです。

慰安婦関係調査結果発表に関する
河野内閣官房長官談話
平成5年8月4日

 いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
 われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
 なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。


でもって、中曽根元総理の回顧録にも、部下のために慰安所を作ったりしなければならず苦労したなどと書かれています。書いた当時は、罪悪感もなく、そんなに重要なことだと思っていなかったようですね。

ついでに追記。3月10日の朝日の社説です。あんまり社説のコピペはしたくなったのですけど。

慰安婦問題―国家の品格が問われる

 旧日本軍の慰安婦について、「官憲が家に押し入って連れて行くという強制性はなかった」などと述べた安倍首相の発言の余波が収まらない。

 米国のニューヨーク・タイムズ紙は1面で「否認が元慰安婦の古傷を開いた」として、元慰安婦たちの生々しい証言を伝えた。米連邦議会下院では、日本に対して公式謝罪を求める決議案が採択に向けて勢いを増している。

 一方、国内では慰安婦への謝罪と反省を表明した93年の河野官房長官談話に対し、自民党の議員らが事実関係の再調査を首相に求めた。メディアの一部にも、これに同調する向きがあり、国内外で炎に油を注ぎ合う事態になっている。

 何とも情けないことだ。いま大切なのは、問題は何が幹で何が枝葉なのか、という見極めである。

 首相発言の内容は、河野談話が出されて以来、それを批判する人たちが繰り返し持ち出す論理と似ている。業者がやったことで、日本軍がさらっていったわけではない。だから国家の責任はない、というのが批判派の考えだ。

 今回、一部のメディアが「問題の核心は、官憲による『強制連行』があったかどうかだ」と主張したのも、それに相通じるものだろう。

 しかし、そうした議論の立て方そのものが、問題の本質から目をそらそうとしていないか。

 どのようにして慰安婦を集め、戦地に送り、管理したのか。その実態は地域や時代によって異なる。しかし、全体としては、植民地や占領地の女性たちが意思に反して連れて行かれ、日本軍の将兵の相手をさせられたことは間違いない。

 河野談話が「軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と結論づけたのは、潔い態度だった。

 細かな事実にこだわって弁明ばかりするよりも、民族や女性の人権問題ととらえ、自らの歴史に向き合う。それこそが品格ある国家の姿ではないか。

 海外の誤解も指摘しておきたい。たとえば、米下院の決議案は日本政府が謝罪していないという前提に立っている。

 だが、政府の主導で国民の募金によるアジア女性基金がつくられ、元慰安婦たちに「償い金」を贈り、首相名で「おわびと反省」を表す手紙を渡した。

 補償問題はすでに国家間で決着ずみだとして、政府は女性基金という道を取った。私たちは社説で「国家補償が望ましいが、次善の策としてはやむをえない」と主張してきた。日本として何もしなかったわけではないのだ。

 安倍首相は河野談話を受け継ぐと繰り返し、「これ以上の議論は非生産的だ」と語る場面が増えた。だが、首相が火種となった日本への疑問と不信は、自らが消す努力をするしかない。

 日本は北朝鮮による拉致を人権侵害と国際社会に訴えている。その一方で、自らの過去の人権侵害に目をふさいでいては説得力も乏しくなろう。
by masagata2004 | 2007-02-11 19:24 | 時事トピック | Trackback(1)
Tracked from じっと、ずっと思う at 2007-06-27 23:21
タイトル : 真に日本を貶める人々
 誰にでも,昔の過ちというのはある.つまらぬことにこだわってひどい仕打ちをしたとか,他人に対して傲慢になったりしたとかである.もしそういうことがなかったという人がいれば,その人は大嘘つきか,あるいは自分というものを顧みることができない可哀想な人だと私は思う.過ぎてしまった過ちは取り返すことができない.ならば,その過ちをいかに糧にしていくかが重要だろう.それは国という単位でも同様だ.特に戦争という惨劇が国という単位でおこなわれたのならばなおさらだ.  アメリカの下院外交委員会で従軍慰安婦への日本政府の...... more


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