時代劇ドラマ「大奥」をDVDでレンタル 家光よ!
いやあ、このドラマ、たまたま借りてみて、感想は良かった。
4年前ぐらいにフジテレビで放送された連続時代劇ドラマ「大奥 第1章」
時代は、3代将軍家光のお話。私がレンタルしたのは、そのへんのエピソード。3代将軍、家光(西島秀俊)は、母親代わりの乳母であった春日局(松下由樹)の力添えにより将軍に就任。だが、彼の就任を喜ばない人々が、江戸城内にはいた。それは、実母(高島礼子)と実弟。とまあ、ご存知のお話なのだが、その家光には、少々問題があり、それは春日局の悩みの種であったと。
それこそ、「男色」である。「わしは男狂いじゃ、女には惚れん」と言い切る。ドラマでは、男同士の絡み合いがあるわけではなく、実際のところ、単なる女嫌いなのをごまかすために言っているのか、ぼやかしている。だが、これは史実に基づくストーリー。家光の男色は、記録としてしっかり残っており、だからこそ、彼は将軍就任後、長きに渡って世継ぎをもうけず、家来と夜伽ごとにいそしんでいたり、城内に美少年をはべらしていたりと、明らかにそうであったことが分かっている。
しかし、ドラマでは、「悪い噂がたっております」「家来衆に誤解を与える」とか、いかにも、不道徳なこととして描かれていたが、これは、時代考証の間違い。というのは、当時は、男色、いまでいえばゲイとかホモとかいう男性同士の同性愛は、異端視されものではなかったのだ。むしろ堂々とやっていたんだわ。徳川15代の内、少なくとも7人には、男色があったことが記録されいる。
そのことに関しては、以前、私がネット新聞JANJANに投稿したこの記事を参考に。だから、ドラマは、現代的な価値観をブレンドさせてしまって、江戸時代に対する間違った認識を植え付けている。日本でゲイとかが異端視され始めたのは、明治以降の西洋化によるもの。つまり、キリスト教的な価値観の流入によるものだ。
今や、その西洋が解放運動を主導して、日本がそこから学ぶというへんてこな形になっている。西洋の保守的な価値観が、日本の古き良き伝統になっているのは不気味。これについては、昨年の参院選で同性愛者であることを公言して出馬した女性がこんな発言をしています。
ところで、ドラマに戻りますが、悪口を言えば、現代劇バリバリのキャストに時代劇を演じさせたところに無理があったのは否めないが、演技は、皆、抜群だった。特に凄かったのは、家光役の西島秀俊、見てくれは、平凡な感じもするのだが、演技力で将軍になりきっていた。江戸時代の基礎を作りあげた人物の貫禄。実際の家光もそんなんじゃなかったのかと思ってしまう。つまりは、当時は、将軍として名を馳せた人物が、堂々と男色人生を送っていたというのだから、いかに社会が開放的だったかがうかがえる。実をいえば、江戸時代が平穏に長きに渡って続いた理由の一つとして、この性の開放感があげられる。というか、自然体であることをよしとする日本の伝統文化とは、そういうものだったのだ。今こそ、そこに立ち戻れないものかと思う。
とはいえ、家光は将軍、世継ぎを作らねばならず、それは権力を維持するためには必須事項。春日局は、家光が初めてひかれた尼の女性を無理矢理還俗させ、家光の側室にさせる。何とも強引なこと。尼のいる屋敷に乗り込んで、「仏に仕えるのは今日まで。明日からは将軍様に仕えていただきます。玉の輿ですよ」と陰険な口調で話す姿は、印象に残った。春日局役には、いまいち、ミスキャストだと思うのだが、そのあたりの演技には面白味がある。
もっとも、家光は、その尼との間には子供はもうけなかったと。しかし、何とか別の女性と子供は作って徳川王朝を存続させたんだよね。さすがは、我が「将軍」!
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4年前ぐらいにフジテレビで放送された連続時代劇ドラマ「大奥 第1章」
時代は、3代将軍家光のお話。私がレンタルしたのは、そのへんのエピソード。3代将軍、家光(西島秀俊)は、母親代わりの乳母であった春日局(松下由樹)の力添えにより将軍に就任。だが、彼の就任を喜ばない人々が、江戸城内にはいた。それは、実母(高島礼子)と実弟。とまあ、ご存知のお話なのだが、その家光には、少々問題があり、それは春日局の悩みの種であったと。
それこそ、「男色」である。「わしは男狂いじゃ、女には惚れん」と言い切る。ドラマでは、男同士の絡み合いがあるわけではなく、実際のところ、単なる女嫌いなのをごまかすために言っているのか、ぼやかしている。だが、これは史実に基づくストーリー。家光の男色は、記録としてしっかり残っており、だからこそ、彼は将軍就任後、長きに渡って世継ぎをもうけず、家来と夜伽ごとにいそしんでいたり、城内に美少年をはべらしていたりと、明らかにそうであったことが分かっている。
しかし、ドラマでは、「悪い噂がたっております」「家来衆に誤解を与える」とか、いかにも、不道徳なこととして描かれていたが、これは、時代考証の間違い。というのは、当時は、男色、いまでいえばゲイとかホモとかいう男性同士の同性愛は、異端視されものではなかったのだ。むしろ堂々とやっていたんだわ。徳川15代の内、少なくとも7人には、男色があったことが記録されいる。
そのことに関しては、以前、私がネット新聞JANJANに投稿したこの記事を参考に。だから、ドラマは、現代的な価値観をブレンドさせてしまって、江戸時代に対する間違った認識を植え付けている。日本でゲイとかが異端視され始めたのは、明治以降の西洋化によるもの。つまり、キリスト教的な価値観の流入によるものだ。
今や、その西洋が解放運動を主導して、日本がそこから学ぶというへんてこな形になっている。西洋の保守的な価値観が、日本の古き良き伝統になっているのは不気味。これについては、昨年の参院選で同性愛者であることを公言して出馬した女性がこんな発言をしています。
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とはいえ、家光は将軍、世継ぎを作らねばならず、それは権力を維持するためには必須事項。春日局は、家光が初めてひかれた尼の女性を無理矢理還俗させ、家光の側室にさせる。何とも強引なこと。尼のいる屋敷に乗り込んで、「仏に仕えるのは今日まで。明日からは将軍様に仕えていただきます。玉の輿ですよ」と陰険な口調で話す姿は、印象に残った。春日局役には、いまいち、ミスキャストだと思うのだが、そのあたりの演技には面白味がある。
もっとも、家光は、その尼との間には子供はもうけなかったと。しかし、何とか別の女性と子供は作って徳川王朝を存続させたんだよね。さすがは、我が「将軍」!
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by masagata2004
| 2008-05-22 00:02
| 映画ドラマ評論
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